タバコは、もはや公害!それでも、あなたは吸い続けますか?

2018年8月に厚生労働省から、タバコの害は社会全体の大損失になるという研究結果が発表されました。

2015年度の医療費や介護、火災などタバコによる損失を合わせると、その額は推計で何と2兆500億円!にも上るというのです。

主な内訳は、タバコが原因と考えられる病気(がん、脳卒中心筋梗塞認知症)にかかる医療費が1兆6,900億円、これらの病気で必要になった介護費2,600億円タバコによる火災などの関連費が1,000億円というものでした。

医療費の中でも、がんの治療費が5,000億円超になっている他、受動喫煙が原因の医療費は3,300億円で、さらに脳血管疾患による医療費も多くなっています。
この莫大な損失額を削減するためにも、やはり禁煙と受動喫煙防止が不可欠です。

ところが、喫煙者の間には、今だに「タバコは個人の趣味嗜好の問題だから、むやみに法律で規制するのはおかしい」とか、「喫煙者の人権を無視してよいのか?」という反論があるようです。

しかし、そうした考え方には根本的な見落としがあります。

なぜなら、タバコの害は、もはや個人だけの問題ではないからです。

すなわち、喫煙者本人だけでなく、周りの人々にも多大な災いと迷惑を及ぼす、もはや社会全体における明らかな「公害」と言って差し支えないでしょう。

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■タバコの3大有害物質とは?

今更でもありませんが、まずは、喫煙による健康被害からおさらいしてみましょう。

タバコの煙には4,000種類の化学物質が含まれ、そのうち200種類以上は有害物質で、70種類以上の発がん性物質が含まれています。

その中でも、特に有名なのが、次の3つです。

<たばこに含まれる3大有害物質>

ニコチン

胃から吸収され、血管を収縮させ、血液の流れを悪くする作用があり、動脈硬化を促進させます。

副腎からのカテコールアミン分泌を促進させ、血管収縮、血圧上昇、脈拍増加をきたし、心臓に大きな負荷をかけるのです。

また、強力な血管収縮物質を持つトロンボキサン A2を遊離させ、血小板凝集や血栓形成のリスクも高まります。

さらに悪質なのが、タバコへの依存性を高める物質だということです。

喫煙により、急激にニコチン血中濃度が上昇することで「依存」が形成され、これは麻薬に匹敵するほどの依存性質です。

喫煙後約5分で血液中のニコチン濃度は最大になり、その後約1~2時間で半分以下に減るため、ニコチン濃度を維持するには断続的にタバコを吸い続けなければなりません。

吸えば吸うほど依存性は強くなり、やがて自分の意思とは関係なく、ニコチン支配による喫煙が繰り返されます。これがいわゆる「ニコチン依存症(中毒)」です。

・タール

タバコのヤニの成分で、気管支や肺などの呼吸器に沈着し、大きなダメージを与えます。

発ガン物質として有名なベンツピレンを始め、アミン類など数十種類の発ガン物質が含まれています。

一酸化炭素

酸素を運ぶ機能を阻害し、酸素不足を引き起こす上に、動脈硬化を促進させます。

一酸化炭素有機物の不完全燃焼で発生するガスで、タバコ煙にも3%前後含まれています。

無味無臭の気体で、極めて毒性が強い物質です。

私達の血液にはヘモグロビンという成分があり、酸素はこのヘモグロビンに結びついて全身に運ばれて行きますが、一酸化炭素は酸素に比べて200倍以上もヘモグロビンと結びつきやすい性質を持っています。

このため、喫煙によって一酸化炭素を体内に吸い込むと、酸素はヘモグロビンに結びつくことができず、血液の酸素運搬能力が低下し酸素不足=酸欠に陥ってしまいます。

■「たばこにもメリットがある?」という、とんでもない誤解とは?

 一方で、喫煙者の間には、「タバコにもメリットがある」という錯覚があるようなので、その中身と真実を検証してみましょう。

「いらいらした気分が落ち着き、リラックスできる?」

タバコには、高ぶり過ぎた神経を落ち着かせたり、リラックスさせる効果があると言われます。

これは、「精神的な疾患を抱える患者は、精神状態が悪くなるとタバコの本数が増える」という医師の分析によるものです。

そうでなくても、「イライラするとタバコを吸いたくなる」「みんなで飲んで騒いていると、ついついタバコに手が伸びる」といった喫煙者の声は、よく聞いたことがあると思います。

イライラする時に、タバコを吸うと気分が落ち着く・・・とじるのは、ごく軽度の一酸化炭素中毒による神経麻痺=鎮静状態の表われなのです。

そして、タバコが切れると、タバコが吸いたくなるのは、ニコチン依存症による典型的な禁断症状です。覚せい剤と同様に恐ろしいのです。

「脳を活性化させて、やる気を起こす?」

ニコチンには、ストレスを和らげる他、やる気を起こさせたりする効果があるとも言われます。

確かに、ニコチンには、脳の「側坐核(そくざかく)」という部分を活性化させる性質があります。

この側坐核は、「脳の意欲」をつかさどる重要な部分で、ニコチンを摂取すれば気分が元気になって、面倒なこともやる気が起こる、という理屈です。

しかし、これは、実は覚せい剤と同様の一時的な興奮状態を示しているに過ぎないのです。

こうした「見かけ上のやる気」は、無論長続きはせず、一過性の興奮状態を繰り返すことで、ますます心身の疲弊が積み重なってしまうのです。

③「ダイエットになる?」

ニコチンは胃腸にダメージを与え、その結果食欲不振を招きます。

なるほど、喫煙を続けていれば、食欲は減退し、食事量は減るので、体重が増えることはないでしょう。

ただし、そのダイエット方法は決して正しい健康的なものではありませんよね!

禁煙した途端に、体重が増えて困った?・・・と嘆く前に、タバコを止めたことで、食欲が戻って、その結果体重が増えるのは、健康な状態に戻った証でもあると素直に喜びましょう。

そして、正しくダイエットしたいなら、まずは適切な食生活と適度な運動など、基本的な生活習慣を見直すことから始めるべきです!

■ご存じですか?日本の喫煙による死者は毎年12~13万人!

 

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以上のように、「喫煙は百害あって一利なし」です。

タバコを吸う人(喫煙者)が「がん」で亡くなる危険性は、男性が喉頭がんで5.5倍、肺がんで4.8倍、女性では肺がんが4.2倍、乳がん1.9倍(閉経前女性に限ると3.9倍)となっており、また男女とも脳卒中心筋梗塞の大きな原因も喫煙です。

喫煙者の死亡率は非喫煙者より高く、国内で喫煙に関連する病気で亡くなった人は年間で12~13万人、世界では年間500万人以上と推定されています。

さらに、国内の調査では、20歳よりも前に喫煙を始めると、男性は8年、女性は10年も短命になることが分かっています。

喫煙は、一時の至福感と引き換えに、自分の寿命を削っているのです。

ただ、救いの道は残されています。

早く禁煙すればするほど、寿命を取り戻せるのです。

例えば、35~40歳で禁煙すれば、喫煙前の余命を取り戻すことができます。

また、50歳で禁煙しても6年、60歳なら3年ほど寿命を延ばすことができると言われています。

いくつになっても、禁煙が遅すぎることはありません。

先送りせず、禁煙する気になった時が「タバコの止め時」だと自覚した方が身のためです。

 

 

冷え症には、ビタミンEやB、Cが効く!③-ビタミンCの働きとは?

冷え症を予防・改善するには、体を内側から温め、血行を良くし、自律神経をきちんと機能させることが大切です。

そのためには、基本的な生活習慣を見直し、例えば栄養のバランスの取れた食生活を続けること、その際、特にビタミンE・B群・Cや良質のタンパク質などを積極的に摂ることが効果的と言われています。

そこで、今回は、冷え症に効くビタミンCの働きと効果などについて、お伝えします。

冷え症とビタミンCの関係は?

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ビタミン類の中で最も知名度が高いといってもよいビタミンCは、化学的にはL-アスコルビン酸と呼ばれる有機化合物です。

水溶性ビタミンの一つに分類されており、多少多く摂りすぎても尿として排出されるので、害はありません。 

・ビタミンCの働きとは?

ビタミンCには様々な働きがありますが、中でも大きな働きは、血管を若々しく保ち、末端冷え症の緩和に役立つことです。

直接冷え症に関係する働きとしては、毛細血管の強化が挙げられます。

ビタミンCが生成をサポートする「コラーゲン」は、細胞と細胞を結びつける働きがあり、血管壁の厚さが極めて薄い毛細血管の強度や弾力を保持するためには、十分なビタミンCを摂取して、コラーゲン構造を強化することが必要と考えられています。

また、ビタミンCは抗酸化物質でもあるので、悪玉コレステロールなどが活性酸素によって酸化されて起こる“ドロドロ血液”を予防し、血液をサラサラに保つことで、末端までのスムーズな血液循環をサポートする働きも期待できます。

白血球の強化・インターフェロン生成促進などによる「免疫力向上」と、ストレス下で多く分泌される副腎皮質ホルモンの合成を促進させる「抗ストレス効果」などがよく取り上げられています。

抗ストレスホルモンの生成を促し、自律神経の働きを良くするのです

その他、鉄分、特に人体への吸収率の低い植物性鉄分(非ヘム鉄)の吸収を助けることで、貧血の予防・改善にも役立ちます。

抗酸化・毛細血管強化と合わせて血行不良の改善が期待でき、特に手や足の冷たさが気になる末端冷え性の改善に役立つと考えられているのです。

その他にも、肝臓の解毒機能を助ける・抗酸化作用によって酸化が原因で起こる様々な病気のリスクを低減させる、などの働きが期待されています。

ビタミンC補給におすすめの食材は?

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ビタミンCは野菜や果物などに多く含まれているうえ、人体への吸収率も高いのですが、熱や水に弱いこと、体内で保持できる時間が短いことに加え、ストレスや喫煙などによって大量に消費されることから不足しやすい栄養素の一つと考えられています。

果物類であれば、100gあたりのビタミンC含有量が多いのは、柿(70mg)・キウイ(69mg)・イチゴ(62mg)などが挙げられます。

ビタミンC=レモンというイメージがありますが、レモン果汁のみであれば50mgとされているので、酸っぱさを我慢してまで果実を無理に摂取する必要はなく、ドレッシングやジュース作りに利用すると良いでしょう。

ミカンの場合は、100gあたりのビタミンC含有量は32mgとさほど多くはありませんが、ビタミンPの一種(ヘスペリジン)と同時に摂取することができるので、数値で見るよりも高い効果が期待できると言われています。

野菜類であれば、赤ピーマンやゴーヤなどの含有量が高いのですが、使いやすい食材としてはブロッコリーやサツマイモ・ジャガイモなどのイモ類がおすすめです。

ブロッコリーは、茹でた後でもビタミンCが残りやすいと言われており、ビタミンPの一種(ケルセチン)も含まれています。

また、イモ類のピタミンCは、デンプンに守られているため調理過程で壊れにくいという特徴があるので、生100gあたりの含有量で見た場合は少なく感じても、加熱料理して食べる場合は効率の良い補給源となってくれます。

ただ、ビタミンCだけが必要な栄養素というわけではなく、ビタミン類が豊富に含まれている緑黄色野菜や良質なタンパク質・ミネラルが摂取できる魚やナッツ類など、栄養価を考えながら様々な食材をバランス良く摂り入れていくことが、冷え症の改善や健康維持につながります。

ビタミンCと合わせて摂りたい栄養素は?

ビタミンP

ビタミンPは、正確にはルチン・ヘスペリジン・ケルセチンの総称で、ビタミンではなくフラボノイド系ポリフェノールに分類されます。

ビタミンPは、様々な機能を持っていますが、その中にはビタミンCを安定化させることでビタミンCの吸収・利用をサポートする働きもあります。

ビタミンCの働きをサポートするだけではなく、ビタミンP自体も抗酸化作用があるので、相乗して活性酸素を除去する働きも期待できます。

血管・血液を正常な状態に保ち、スムーズな血液循環の保持により、高い効果が期待できます。

ピタミンPのうち、ルチンはお蕎麦、ケルセチンはタマネギなど、ヘスペリジンはみかんやオレンジなどの“白い筋”部分に多く含まれています。

みかんのスジを取らないで食べることを心がけるだけで、ビタミンCとピタミンPを一緒に摂取することができます。

・ビタミンE・ビタミンA(β-カロテン)

ビタミンCが水溶性ビタミンであるのに対して、同じく抗酸化作用を持つビタミンのビタミンEやビタミンAは脂溶性ビタミンであり、働く部分に違いがあります。

また、ビタミンCには、活性酸素を無害化することで抗酸化力を失ったビタミンEを再び活性化させる働きがあり、ビタミンAにはビタミンCとビタミンEの働く時間を長くする働きがあります。

ビタミンE、ビタミンC、ビタミンAはまとめて「ビタミンACE(エース)」と呼ばれており、同時に摂取することで抗酸化力アップ、持続時間の延長などの相乗効果があるとされています。

特に、血液の流れを促進する効果などが期待できる「ビタミンE」を摂取することがおすすめです。

■ビタミン剤の選び方と注意点

手足の冷え(冷え症)を改善する一般用医薬品には、様々な種類があります。

血行を改善してくれるビタミンEなどを配合した飲み薬などがありますので、症状に合った成分が配合されているものを選びましょう。

ビタミンCはサプリメントとしても定番で、価格も安価なものが多く流通しています。

購入する場合は、薬局で薬剤師とよく相談の上、自分の体質に合ったものを選びましょう。

一方、マクロビオティックの考え方から見ると、ビタミン剤は体を冷やす性質が非常に強いとも言われているので、なるべく自然なものを食材から摂取するようにした方が安心です。

 

いかがですか。

冷え症対策に効果があるビタミンE、ビタミンB群、ビタミンCなどは、普段の食生活で規則正しく栄養バランスに気を付けていれば、特に過不足の心配は不要ですが、ビタミンCだけは、できるだけ多めに摂ることを心がけた方が良いかも知れません。  

その場合も、あまりビタミン剤やサプリメントに頼るのではなく、できるだけ自然の食物から摂ることをおすすめします。

 

 

冷え症には、ビタミンEやビタミンBが効く!②-ビタミンBの働きとは?

冷え症を予防・改善するためには、体を内側から温め、血行を良くし、自律神経をきちんと機能させることが大切です。

そのために、基本的な生活習慣を見直し、例えば栄養のバランスの取れた食生活を続けること、その際、特にビタミンE・B群・Cや良質のタンパク質などを積極的に摂ることが効果的と言われています。

そこで、今回は、冷え症に効く、ビタミンBの働きと効果などについて、お伝えします。

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■冷え症とビタミンBの関係とは?

体温が1℃上昇すると、免疫力が30%上昇する」と言われているとおり、免疫力が上がれば体温が上がり、体温が上がれば免疫力も上がるとされています。

冷え症の改善には免疫力を上げることが大切ですが、まず考えるべきことは、代謝促進と血流促進です。

 基礎代謝を上げると、血流が促進される

体を温めると、基礎代謝が上がると言われています。

基礎代謝とは、心臓を始めとする内臓を動かしたり、呼吸をしたり、体温を保ったり、人間が生きていくために最低限必要な機能を維持するためのエネルギー代謝代謝の約70%)を指します。

そして、代謝によって生み出されたエネルギーや熱は、血液に乗って全身に運ばれ、血行を良くするのです。

従って、よりたくさんの体熱を発生させて、血行を良くするには、代謝を良くする必要があるのです。

食物の栄養素をエネルギーや熱に変えるには?

私たちは、食物に含まれる糖質からエネルギーや熱を作り、体温を保っています。

食物に含まれる糖質は、体内で消化され、ブドウ糖として吸収されます。

ブドウ糖は、人間に備わる酵素の働きでエネルギーや熱に変化します。

酵素は体内で生成され、適材適所的に分布していますが、その活動は36~37℃台(~40℃)で強まります。

ここで、ブドウ糖をエネルギーや熱に変化させるには、亜鉛・セレン・鉄・マグネシウムといったミネラルビタミンB1・B2などのビタミンが必要です。

こうしたミネラルやビタミン、特にビタミンB群が不足してしまうと、食べ物からエネルギーや熱を作ることができず、体温が上がらなくなり、冷え症になってしまうのです。

従って、体温を上げて、冷え症を改善するためにも、ミネラル・ビタミンB群を豊富に含んだ食事を続けることが、まず基本になるのです。

逆に、加工精製食品の摂り過ぎや無理なダイエットをすると、ミネラル・ビタミンは不足してしまうので、くれぐれも注意が必要です。

・ビタミンB群の働きとは?

B1・B2は、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変換する際必要になる栄養素です。

代謝を促進し、体を動かすエネルギーを産生します。

そのため、特に、ビタミンB1・B2・B5(パントテン酸は、冷え症改善に有効です。

不足すると、変換できなかった余剰の糖質が体に溜まり、冷え症を始め様々な不調を引き起こします。

パントテン酸は、代謝を促進し、自律神経を活性化させる抗ストレスホルモンの生成に関わり、自律神経を正常に働かせます

また、葉酸(ビタミンB9)は、“造血ビタミン”の異名を持つほどで、赤血球の生成に大きく関わっているため、意識的に摂ることで血行が改善され、冷え症改善に大きな効果が期待できます。

ビタミンB群補給におすすめの食材は?

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ビタミンB群は、様々な食品に含まれているため、通常は不足することはありません。、

ビタミンB1が含まれる食材:豚肉、大豆、卵、たらこ、レバー、豆類

ビタミンB2が含まれる食材:レバー、うなぎ、納豆、魚卵

パントテン酸が含まれる食材:レバー、大豆、卵、納豆、魚卵、干し椎茸

葉酸が含まれる食材;からし菜、ほうれん草、春菊 、ブロッコリーパッションフルーツ

栄養バランスの取れた食事を規則正しく摂ることが大切になるのです。

 

冷え症には、ビタミンEやビタミンB・Cが効く!①-ビタミンEの働きとは?

冷え症を予防・改善するには、体を内側から温め、血行を良くし、自律神経をきちんと機能させることが大切です。

そのためには、基本的な生活習慣を見直す、例えば栄養のバランスのとれた規則正しい食生活を続けること、その際、特にビタミンE・B群・Cや良質のタンパク質などを積極的に摂ることが効果的と言われています。

そこで、今回は、冷え症に効くビタミンEの働きと効果などについて、お伝えします。

■冷え症に効くビタミンEの働きとは?

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 ビタミンEは、化学名を「トコフェロール」と言います。

トコフェロールは、「子どもを生ませる」という意味で、ビタミンEはもともと動物研究で不妊を解消する栄養素として、1920年代に発見された脂溶性ビタミンです。

ビタミンEは副腎や卵巣に蓄えられ、女性ホルモンの分泌を調整して生殖機能を維持する働きがあります。

そして、医薬品として月経前症候群や生理痛、生理不順などを改善する効果が認められているほか、更年期の諸症状に対しても、緩和する効果が期待されています。

ビタミンEの働き①~抗酸化作用

 ビタミンEは、体内で様々な働きを担っていますが、中でも、代表的な働きと言えるのが抗酸化作用です。

 体内に取り込んだ酸素の数%は活性酸素に変化しますが、体内で活性酸素が過剰に発生すると、体の細胞を傷つけ、動脈硬化を引き起こしたり、体内の脂質を酸化させてしまいます。

 私たちの体は、大気汚染、紫外線、ストレス、喫煙などから毎日多くの活性酸素が生み出され、酸化した体は古い機械のように錆び付いていきます。

つまり、体が錆びる=老化につながるわけです。

老化はすなわち酸化であると言われ、シミやしわ、たるみといった肌のトラブルも活性酸素によるものとされています。

また、体の老化を促進させるだけでなく、がんや動脈硬化など生活習慣病の引き金になるとも言われています。

ここで、ビタミンEの強力な抗酸化作用が、大きなパワーを発揮し、体のあちこちが錆びてしまうのを防ぐ働きをするのです。

ビタミンEは、それ自体が活性酸素と結びつきやすい性質を持っているため、活性酸素とすばやく結合することで活性酸素を除去し、細胞が酸化されるのを防ぎます。

この作用から、ビタミンEは老化のスピードを遅らせる「若返りのビタミン」とも呼ばれています。

体内の細胞膜にも存在していて、肌や血管を始め、脳下垂体や副腎などホルモン分泌器官も活性酸素から防いでいるのです。

そして、ホルモンの生成・分泌を司る脳下垂体に働きかけることで、自律神経の乱れを防いだり、ホルモンバランスを調整する手助けもしてくれます。

また、体中の細胞膜を守るなどの働きもあり、ビタミンCビタミンAととても相性が良いことでも知られています。

さらに、抗ストレスホルモンであるコルチゾールの生成に関わることで、ストレス耐性向上効果なども期待されています。

ビタミンEの働き②~赤血球を若々しく保つ

 血行を良くするためには、柔らかでみずみずしい赤血球が欠かせません。

硬く、老化した赤血球は壊れやすく、酸素を各細胞に届けることができないからです。

ビタミンEには、赤血球を若々しく保ち、柔軟性を持たせる働きがあります。

そのため、赤血球が柔軟に変形するのを助け、細い血管の中を通りやすくして、血液の流れを良くします。

また、LDL(悪玉)コレステロールの酸化を防止し、血管自体の柔軟さを保つことにつながるので、血液が滞りなくスムーズに循環しやすくなります

従って、ビタミンEを積極的に摂取すると、血行促進が期待できるのです。

ビタミンEの働き③~毛細血管を拡げ、血液をサラサラにする

ビタミンEは、血管の収縮を促す神経伝達物質の生成を抑制する働き=毛細血管を拡張させて、血流を促進する働きがあります。

その働きは、血管拡張剤として利用されているほど、血流改善の心強い味方と言えます。

抗酸化作用によって、過酸化脂質の生成量が抑制・分解が促進されることで、血液の粘つきを軽減する働きがあります。

また、血小板が血管の壁に張り付いたり凝集したりするのを抑え、血管内で血が固まってしまうのを防ぐ働き(血栓効果)があるので、サラサラになった血液が末梢にも流れるようになります。

さらに、ホルモン分泌を調節する働きもあるため、自律神経の乱れを改善するにも効果的で、筋肉で作られた熱が手足の先まで送り届けられるようになります。

ビタミンEと合わせて摂りたい栄養素とは?

・ビタミンC

ビタミンCも抗酸化ビタミンの一つですが、こちらは水溶性ビタミンで体液中に存在しています。

ビタミンEとは働く場所が異なるため、合わせて摂取することで多方面からの抗酸化作用が期待できます。

また、ビタミンEは活性酸素を無害化すると抗酸化力を失ってしまいますが、ビタミンCはその無力化したビタミンEを活性化させる働きがあります。

ビタミンCによって、再びビタミンEは活性酸素を除去できる状態になるので、ビタミンE単独よりもビタミンCと一緒に摂取する方が抗酸化の効率が高まると言えるのです。

・ビタミンA(β-カロテン)

ビタミンAは、ビタミンEと同様に脂溶性ビタミンとして細胞膜中に存在しています。

 ビタミンAには、ビタミンCとビタミンEの働く時間を長くする働きがあるうえ、ビタミンEにはビタミンAの酸化を防ぐ働きがあります。

ビタミンE、ビタミンC、ビタミンAは互いに助け合い、抗酸化作用を高め合う存在としてビタミンACE(エース)と呼ばれていて、冷え症の改善だけでなく、アンチエイジングや美肌作りにも高い効果が期待されています。

・脂質

ビタミンEは、脂溶性ビタミンのため、油もしくは脂質を多く含む食材と合わせて摂取することで、吸収率が高まります。

ビタミンEが豊富に含まれている食材とは?

 ビタミンEを多く含む食材には、次のようなものがあります。

【野菜類・果物類】

かぼちゃ、大根の葉、モロヘイヤ、赤ピーマン、バジル、あしたば、ほうれん草、春菊、ニラ、クレソン、ブロッコリー、アスパラ、アボカドなど

【魚介類】

サーモン、ツナ(オイル漬け)、あゆ、いくら、たらこ、うなぎ、かじき、銀ダラ、あなごなど

【種実類】

アーモンド、くるみ、落花生、松の実、ぎんなん、ごまなど

【油脂類】

とうもろこし油、菜種油、亜麻油など

ビタミンEが多く含まれる食材を調べてみると、アーモンドが100gあたり29.4mgと大変多く、次いで松の実、落花生などのナッツ類、あんきも、すじこ、あゆ、うなぎ、たらこなどの魚介類、その他には卵、海苔、モロヘイヤ、アボガド、大根の葉っぱ、かぼちゃ、赤ピーマンなどが挙げられます。

ビタミンEを豊富に含む食材の代表格ともいえるのがアーモンド

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ビタミンEを豊富に含む食品の中でもトップクラスなのが、アーモンドです。

アーモンドには様々な栄養素がバランス良く含まれていますが、なんと言ってもビタミンEの含有量が他の食品に比べても豊富で、約10粒(10g)で、1日の推定摂取量の約半分のビタミンEが摂取できます。

しかも、粉砕して液体のアーモンドミルクにすると、体への吸収率はさらにアップします。

そのため、毎日の料理に使う油を、アーモンドオイルに変えてみるのも上手な活用法です。

そこで、牛乳の代わりにアーモンドミルク、オリーブオイルの代わりにアーモンドオイルなどを代用すると、ビタミンEたっぷりのメニューに早変わりします。

その他の食材

かぼちゃのビタミンE含有量は、野菜の中でもトップクラスです。

また、アボカドも100g中に3.3mgとビタミンEが豊富な食材で、脂質が多めに含まれているので吸収率も良いのです。

赤ピーマン(パプリカ)もビタミンE含有量が豊富で、食卓に取り入れやすいのでおすすめです。

野菜類を使う場合は、油で炒めたり、少量の油を含むドレッシングをかけて食べると良いでしょう。

その他、小麦胚芽、玄米などもビタミンEを豊富に含んでいます。主食を白米から麦飯や玄米ご飯にするだけでも、効果的です。

これらの食材をうまく利用しながら、ビタミンCやビタミンAなどと上手に組み合わせたレシピをいくつか用意して、少しずつ毎日のメニューに工夫をして、効率よくビタミンEを摂取していきましょう。

■ビタミンEを効果的に摂取するためのポイントは?

 ポイント1~油脂と一緒に摂取する

 ビタミンEは、油脂に溶ける性質を持つ脂溶性ビタミンの一種で、油脂と一緒に摂取すると吸収率が高まるので、炒めたり、揚げたりして摂取するようにしましょう。

ポイント2~調理油をビタミンEたっぷりのものにする

 ビタミンEは、ナッツ類や種子類にも多く含まれています。

調理油をアーモンドオイルやひまわり油、綿実油にするだけでも、冷え症改善効果が期待できます。

ただ、植物油は開封してから徐々に酸化していくので、揚げ物に使った場合は特に酸化物質が含まれているので、使用後は炒めものにまわすなどして早めに使い切るようにしましょう。

古い油は、冷え症改善どころか、過酸化脂質がたっぷりなので、サラサラ血流の妨げとなてしまいます。

ポイント3~サプリメントで摂取する場合は、表示成分と摂り過ぎに注意する

 ビタミンEは、体内で貯蔵することができるため、通常の食生活で欠乏することは少ないと言えますが、くれぐれも3度の食事においてバランスよく摂り入れることを心がけましょう。

ストレスが多い方や加齢が気になる方は、ビタミンEを意識的に摂取した方が良いでしょう。

 1日推奨摂取量は、成人男性:6.5mg、成人女性:6.0mgと言われていて、一般的な食材・食事から過剰症状を起こす心配はほとんどないでしょう。

ただ、ビタミン剤やサプリメントなどで大量に摂取した場合は、血液が固まりにくくなったり、骨粗鬆症リスクが増加するという報告があるので、注意が必要です。

ビタミンEにはトコフェロールとトコトリエノールがあり、それぞれにα(アルファ)体、β(ベータ)体、γ(ガンマ)体、δ(デルタ)体が存在します。

最も血流改善作用が高いのは、αトコフェロールで、ビタミン剤などを選ぶ場合は、αトコフェロールが含まれているものを選ぶようにしましょう。

また、サプリメント食品添加物として使われているビタミンEは、天然型(d-から始まるもの)と合成型(dl-から始まるもの)があります。

合成型は抗酸化作用が期待できないと言われているので、サプリメントを選ぶ場合は天然型を選ぶようにした方が無難でしょう。

 

 

病を治すのは「氣」から。「生きがい」を持って、強い精神力で病に打ち克とう!

今年開催された東京オリンピックに、白血病を克服した池江璃花子選手が出場しましたね。

一昨年白血病を発症し、その後の闘病生活の過酷さは想像に難くはないと思います。

最近は、アスリートや芸能人など、若手でもがんなどの難病に罹っていることを自ら公表し、闘病しているケースが珍しくありません。

白血病には、いろいろなタイプがあり、また個人差もあるので、ひと昔のように必ずしも不治の病とは言えなくなってきていますが、かといって必ず完治するとも限らないのが厳しい現実です。

昔から、病に打ち克つための最大の武器は、何といっても強い精神力だと言われてきています。

池江選手の場合は、「東京オリンピックに出場して、金メダルを取る」ことが最大の目標であり、最強の「生きがい」になってきたはずです。

たとえ、どんなに苦しくても、必ず「東京オリンピックで表彰台に上るんだ、それも一番高い所に!」という強い信念・志を持ち続け、筆舌のし難いほどの苦しさに耐え、病に打ち克ってきたのでしょう。

それは、けっして「奇跡」などというものではなく、「死ぬ気で頑張った」根性と努力の賜物だと言えるのではないでしょうか。

今回の五輪では、驚異的な復活により何とか出場に間に合い、「参加することに意義あり」という結果でしたが、次のパリ五輪では、万全の調整で臨んでもらい、ぜひ金メダルを期待したいですね。

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■免疫力を高めるには、生きがいを持つことが重要!

人には、本来、病気と戦う免疫力という力が備わっています。この免疫力を強化して、病気を回復させるのに最も強い影響を与えるのが「精神力」です。

よく「病は気から」と言われますが、逆に言えば、病を治すのも「氣」なのです。

この精神力、すなわち「心の持ち方」は、時には現代医学の常識を超えるような強力な作用を及ぼすことがあります。

すなわち、「人生の目標」とか「生きがい」を持つことは、特にがんのような難病治療において、科学的な説明がつかないような効果を発揮することが決して珍しくはないのです。

末期がん患者であっても、その人に「生きがい」を与えることができれば、延命どころか、がんから生還することも可能になるのです。

このことは、実際に多くの医療現場でも実証されています。

逆に、「人生の目標」「生きがい」の喪失は、私たちの免疫力を弱め、病気に負けやすくなってしまいます。

例えば、第二次世界大戦中に、ナチスドイツがユダヤ人を大量虐殺したホロコーストを例にとってみましょう。

オーストリアの心理学者のビクター・フランクルが著した名作「夜と霧」には、著者が体験したアウシュビッツ強制収容所での悲惨な様子が生々しく描かれています。

強制収容所では大勢の人が殺されましたが、大部分の人々は悪条件の下で過酷な労働を強いられ、ガス室に送られる前に亡くなったのです。

特に、1944 年のクリスマスから1945 年の正月の間には、収容所では未だかつてなかったほどの大量の死亡者が出たと言われています。

このことについて、収容所の医長の見解では、この原因は「囚人の多数がクリスマスには家に帰れるだろうという、世間の慣習に沿った素朴な希望に身を委ねていたにもかかわらず、その希望が無残に打ち砕かれた結果である」と考えられています。

■「生きがい」こそが、「病」に打ち克つ生命力を強化する

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つまり、この期間に亡くなった人々の死因は、労働条件、栄養状態、天候の悪化などによるものよりも、実は「クリスマスに家に帰れない」という「生きがいの喪失」により免疫力が低下し、発疹チフスなどの伝染病にかかったことが多かったと指摘しています。

では、わずかながら生き残った人は、「生きがい」を失わなかったのでしょうか?

確かに、その通りだったのです。

それは、フランクルもその1人でしたが、どんなことをしてでも生き延びて何かをしたいという強い決意、すなわち強い「生きがい」をしっかり持っていたからです。

生き残った人々の中には、一見ひ弱そうな老人もいました。体力のある若者たちが次々と倒れていった中で、なぜ、体力のない老人が生き延びられたのでしょうか?

その老人は、春になったら孫娘が結婚するので、何としても生き延びて孫娘の花嫁姿をひと目だけでも見たい、その強い願望が「生きがい」となって、生への執念にも似た不屈の精神力で、地獄のような日々を耐え抜いたのです。

「生きがい」を持つこと、生きようとする気持ちを持つことは、それが強ければ強いほど発疹チフスのように恐ろしい病魔の攻撃に対しても撃退することができるのです。

数年前より、世界的に新型コロナが蔓延し、パンデミックを起こしています。時と所によっては、医療崩壊が生じているほどです。

日本では、ワクチン接種がかなり浸透したこともあって、ひと頃のパニックを脱し、落ち着きを見せていますが、この先、どうなるか、まだまだ油断は禁物です。

いざという時は、「自分の身は自分で守る」という格言を思い出しましょう。そう、日頃からウィルスに負けない強靭な氣力・精神力を鍛えておきたいものです。

そのためにも、常に「生きがい」を持って、人生をポジティブに歩みましょう!

 

 

腹巻きを上手に活用して、冷え知らず!

■腹巻きの上手な活用法①~正しい着用方法とは

腹巻きは、言うまでもなく正しく着用してこそ、その効果が発揮されます。

 今回は、腹巻きの正しい着け方やどんな素材がよいのか、その 選び方などを紹介したいと思います。

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 腹巻きを着用するポイントは?

まず、腹巻きを着用する位置がとても重要です。

女性なら、エストより上のおへそが隠れる所から腰までしっかりお腹をガードするように着用しましょう。

男性ならば、腰の位置に着用するのが良いと言われています。

着用してみて、強い締め付けを感じるような小さなサイズでは、お腹を圧迫して血流を悪くしてしまいます。

少しゆったりしているぐらいが、ちょうど良いのです。

また、腹巻きの素材別によって、着用の仕方も変わります。

肌触りの良いシルクコットンなどの腹巻きは、直接肌に着用できます。
ちくちくするウールや化学繊維の腹巻きは、肌着やシャツの上から着用した方が良いでしょう。

■腹巻きの上手な活用法②~腹巻きの素材を選ぶ

腹巻きの素材は、大きく分けて4種類あります。

シルク(絹)、コットン(綿)、ウール、そしてナイロンなどの化学繊維素材です。

・シルク(天然素材)

 シルクは、しっとりした肌触りと保湿効果が高いことが特徴で、肌が弱い人でも安心して着用できます。

シルク100%の腹巻きは、薄いのに優れた保温力・吸収性で、胸下から下腹部までしっかりと温めてくれるうえ、汗をかいてもすぐに吸収してべた付かないので、汗で体が冷えることもありません。

シルクには、細胞1つ1つに活力を与え細胞から体を温めることができるうえに、体の毒素を取ってくれる作用もあります。

軽くて薄いので、どんな服装にも合わせられます。

・コットン(天然素材)

コットンは、保湿性、通気性に優れていて、オールシーズン着用することができます。

 肌触りはシルクほどではありませんが、丈夫で、洗濯丸洗いもOKです。

 ・ウール(天然素材)

 熱伝導率が低いウールは、冬は暖かく、夏は涼しいという特徴があります。

 とても温かく、吸収性も高いです。

肌触りはちょっとチクチクするので、肌着の上から着用すると良いでしょう。

 ・化学繊維素材

 化学繊維素材の腹巻きには、ナイロンやポリエステルを始めいろいろありますが、いずれも薄手で収縮性と保湿性があります。

最近は、遠赤外線素材という体の芯に直接温めることができるエネルギーを放射する、新素材の腹巻きも登場しています。

ただ、化学繊維は天然素材に比べて、肌の弱い人などにはトラブルを起こしやすく、静電気も発生しやすいという欠点があります。

着用するときは、肌着の上から着用すると良いでしょう。

■おすすめの腹巻きは?

最近では、薄くておしゃれな腹巻きがたくさん用意されています。

素材によって手触りや保温・保湿・吸収性などに違いがありますが、冷え症改善で体を温めるのなら、やはり天然素材がおすすめです。

天然素材は吸収性がよく、汗もしっかり発散してくれるので、お腹回りも冷えずにすみます。

温かさを重視するなら、やはりウール素材がおすすめです。高い保温力を持ちながらも通気性に優れ、冷えからお腹を快適に守ってくれます。

・総合的に考えると、シルクがおすすめ!

総合的に考えて一番のおすすめは、シルク素材のものになります。

値段は少々高めですが、肌触りが他の素材に比べて断然良く、吸湿性、保湿性、放湿性にも優れているからです。

ちなみに、吸湿性と放湿性は、コットンの約1.5倍あると言われています。

 しかも、薄手で暖かく、伸縮性にも優れているので、着けていることすら忘れてしまうほどの快適な着け心地です。

腹巻きとはいえ、どんな服にも合わせられるファッション性も見逃せませんね。

・冷え症対策のニューウェーブ、「冷えとり腹巻き」とは?

近年では、「冷えとり腹巻き」と言って、1枚の生地で、内側と外側の素材が異なる2重構造の腹巻も登場しています。

例えば、肌に触れる内側がシルクで、保温性に優れ、不快な湿気を放出してくれます。

外側がウールで、放出された湿気を繊維の内側のみに吸収し、素早く発散させるので温かさを保ちます。

目的に合わせて、いろいろなタイプの腹巻きを選ぼう。

最近は、レディース用腹巻きもいろいろ市販されています

ブラジャーの下ギリギリまでカバーできるロングタイプの腹巻きや、腹巻きとパンツが一体化したものなど、様々なタイプのものが出ています。

例えば、お尻まですっぽり覆ってくれる腹巻き付きパンツタイプは、太ももなど下半身の冷えも気になる方におすすめです。

腹巻きとパンツを重ね着しないですむので、すっきり着用できます。

また、腹巻きとペチコートが一体化したものもあるので、 ペチコート代わりや、長めの丈ならチューブトップのように着こなすこともできます。

他にも、普段はルームウエアとして着用できる腹巻きズボン腹巻きレギンスなど、ライフスタイルに合わせた便利なタイプも登場しています。

・セルフケアを始めましょう。

 冷え症を抜本的に改善するには、適度な運動や、規則正しく栄養のバランスが取れた食生活、十分な睡眠など、日常的な生活習慣の見直しが基本になります。

そうは言っても、毎日継続するのは結構大変なものです。

その点、腹巻きは、1日中着用するだけで、面倒な事もありません。

冷え症改善のお手軽なセルフケアとして、いつからでも始めることができます。

腹巻きは、必ずしも寒い時期だけの防寒着という概念ではなく、体の大事な部分を日常的に守るという意味で、一年を通して日々着用しても良いでしょう、

 

いかがですか。

腹巻きというと、従来の野暮ったいイメージがありましたが、今では、女性用として、機能的でデザイン的にもおしゃれなものが多数出回っています。

しかも、外見からは、着けていること自体わからないほどです。

お腹を温めて、冷え症を改善する効果のある腹巻きは、その着心地の良さゆえに、一度身につけると手放せなくなるともよく言われます。

ぜひ、試してみてはいかがでしょう。

冷え症には腹巻きがおすすめ!その効果とは?

子どもの頃、夜寝る時、寝冷えをしないようにと、親から腹巻きを着けさせられたことがありませんか。

お腹を冷やさずに温める衣類として、昔から馴染み深い腹巻きは、決して子どもや中高年層だけのものではありません。

特に若い女性にも多い冷え症対策として、年間を通して腹巻を着用する女性も増えています。

そこで、今回は、冷え症におすすめの腹巻きと、その効果などについてお伝えします。

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■冷え症対策は、お腹を温めるのがポイント

冷え症は、一般的には、自律神経の乱れなどによる血行不良から、特に手足の先などが冷えを感じる状態のことを言います。

寒くなると、体は心臓や肝臓といった大切な臓器が集まる体の中心部に血液を集めることで、体温を維持しようとします。

そのため、手足の先には血液が行き届きにくくなり、冷えを感じるようになるのです。

これが、よくある「末端冷え症」です。

・本当は怖い「内蔵型冷え症」

もし、手足だけでなく、体の中心部にあたるお腹が冷えていたなら、さらに深刻です。

お腹は、手足などと違って、普段は冷えていることを実感しにくい場所です。

しかし、私たちが気づかないところで、お腹は敏感に冷えを感じとり、私たちに教えてくれる場所でもあります。

お腹が冷えているのは、内臓が冷えていることになります。

これを「内蔵型冷え症」と言います。

お腹に集まっている臓器が冷えていると、代謝が悪くなり、体全体の血流が悪くなって、冷えてしまいます。

そして、体の様々な臓器に悪影響を及ぼし、目に見える形で不調となって表れます。

例えば、下痢や便秘、肩こりや腰痛、関節痛などの他、女性であれば、子宮の働きが悪くなって女性ホルモン分泌がうまくできず、卵巣機能へ影響が出る場合もあります。

従って、冷え症対策は、お腹を温めることが重要なポイントになるのです。

そこで、お腹と背中を温め、大切な臓器を冷えから守る重要なアイテムとしておすすめなのが、腹巻きです。

・腹巻きは、体全体を温めてくれる

体が円滑に機能するのに必要な体温は36度と言われています。

それ以下になってしまうと、内蔵機能が低下して体調不良が起きてしまいます。

冷え症の人は、男女とも体温が35度位しかない場合が多いようです。

従って、腹巻きで内臓の温度を上げることは、健康のために最も手軽にできる対策の一つと言えます。

腹巻きは、お腹だけを温めるように思われがちですが、それだけではありません。

たくさんの臓器が集まっていて、それだけ血液も多く集まっているお腹及び腰の部分を温めることで、全身を温める効果があるのです。

そこで、腹巻きを着けることで、どんな効果があるのか、見ていきましょう。

■腹巻きの効果とは?

腹巻きを着けて、お腹を温めることで 血流が全身に運ばれ、各臓器の働きを活発にするので、体全体に様々な効果を及ぼします。

その主なものを挙げると、以下のようになります。

・冷え症を改善する

胃腸、肝臓、腎臓などの臓器があるお腹を腹巻きで温めることによって、血流が良くなり、全身に温かい血液を行き渡らせることができるので、冷え症改善に効果的です。

腹巻きを巻いているお腹だけでなく、手先や指先まで血液が通っていくので、末端冷え症にももちろん大きな効果があります。

・便秘や下痢を解消する

腹部が冷えると、腸の働きも悪くなって、便秘や下痢の原因になります。

お腹を温めると、腸の働きも良くなって、便秘や下痢も解消されます。

代謝が上がり、ダイエットにもなる

お腹を温めることで、基礎代謝の低下を防ぐとともに、新陳代謝が良くなって、脂肪が付きにくい体にすることができます。

それだけ太りにくい体質になるので、ダイエット効果も期待できます。

・免疫力が向上する

体温が1度下がると、免疫力が30%下がり、抵抗力も落ちて基礎代謝が12%も低下すると言われています。

お腹を温めて体温が上がれば、免疫力向上につながります。

デトックス効果も上がる

お腹を温めると、尿がしっかり排泄されるので、むくみも解消されます。
老廃物を体外に出すデトックス効果もあるので、肌の吹き出物やニキビを防ぐことができて、美肌効果につながります。

・腰痛や生理痛を予防する

内臓が冷えて疲れていると、背中の筋肉が異常に凝って、腰痛を訴えることがあるので、背中を温めることも大切です。

お腹と共に背中を温めると、緊張がとけて リラックスできる効果があります。

また、女性の場合は、お腹を温めることは子宮や卵巣も温めることにもなるので、生理痛の暖和や生理不順の改善、不妊対策にもつながります。

■腹巻きは、お腹を冷えから守る大事な下着!?

腹巻きというと、昔は、大工さんやお父さんが着けていた野暮ったいイメージがありましたが、今では素材にこだわっていたり、形、漬け方などオシャレに着こなす方法もたくさん出てきました。
以前は、毛糸のごわごわの腹巻きなどが主流でしたが、現在はシルクの薄手の腹巻きなども販売されていて、腹巻きをしたためにお腹のあたりがぽっこりと出っ張って見えるといったことも少なくなりました。

今や、腹巻きは、お腹を守る下着の一つといっても良いでしょう。
お腹といっても、その内側には、胃や腸、肝臓や腎臓、そして女性には子宮や卵巣といった女性ならではの大切な部分もたくさん詰まっています。

腹巻は、これらをやさしく包み込んで冷えから保護し、腰への負担を軽減するために、巻き付けたり覆ったりする、とても重要な役割を持つ素敵な下着なのです。