冷え症改善に役立つ、体を温める飲み物には、どのようなものがあるでしょうか?
今回は、具体的な飲み物やサプリメントなどにについて、紹介していきます。
初めに注意したいのは、温かい飲み物を摂っているからといって、必ずしも体の中が温まるとは限らない、ということです。
例えば、暑い国で育つコーヒーや、製造工程で発酵していない緑茶や抹茶は、体を冷やす飲み物とされています。
そこで、本当に、体の芯から温める飲み物を紹介します。
<白湯>
白湯(さゆ)は、冷え対策に良い飲み物と言われています。お湯を沸かして、体温よりも少し温度が高いくらいまで冷まして飲みます。
白湯を飲むと、胃腸の動きが活発になり、代謝が上がると言われています。そして、代謝が上がることでダイエット効果が得られるほか、体温が上がることで免疫力もアップすると言われています。
<紅茶、ほうじ茶、プーアール茶、ウーロン茶>
これらは、製造過程で発酵しているお茶です。
中でも、紅茶は、カフェインを含むため体温を下げるのでは?と思われがちですが、製造過程で発酵しているので、体温を上げる効果があると言われています。
また、朝に飲むことで、さらに効果が高まります。代謝が上がり、集中力もアップ。糖質を分解してくれる働きもあるので、朝にはピッタリの飲み物と言えるでしょう。
紅茶と同様に、お茶の葉を発酵させたほうじ茶は、含まれている「ピラジン」という成分が、血液のめぐりを促進して、体を温めてくれると言われています。
ほうじ茶には、生姜や黒砂糖を入れてアレンジして飲むのもおすすめです。
<黒糖シナモン茶>
シナモンは、体を温める効果が強く、血行を良くして冷えの症状を緩和すると言われています。
黒糖も体を温めてくれる上に、シナモンとの相性が抜群!相乗効果が期待できます。
紅茶にシナモンスティックや黒糖等を入れるだけで、簡単に作ることができます。
<梅醤番茶>
梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)とは、番茶に梅干しを入れた飲み物です。
梅干しには、体を温める効果があると言われているため、冷え症の人にはおすすめの飲み物です。
<タンポポ茶、タンポポコーヒー、ゴボウ茶>
タンポポ茶やタンポポコーヒーは、タンポポの根を使用したものです。
利尿作用が高く、血行促進や新陳代謝を促進します。これにより、老廃物を排出し、冷え・むくみの改善やデトックス効果も期待できます。
ゴボウ茶を含め、地中で育った物から作られた飲み物です。
東洋医学でも、ゴボウは身体を温める効果があるとされ、気のめぐりを促す食材とされています。
ゴボウ茶に含まれるサポニンは、血流を良くする効果があり、肩こりや冷え症の改善が期待できます。
<ショウガ湯、ショウガ紅茶>
体を温めると言えば、ショウガです。ショウガに含まれるショウガオールが体を温めます。
そのままでは飲みにくいという人は、ハチミツをプラスすることで飲みやすくなります。
すりおろしたショウガを紅茶に入れたり、葛湯に入れたりするのもおすすめです。紅茶や葛湯の温め力で、よりポカポカに温まります。
<ココア、黒豆茶、ホット(赤)ワイン>
いずれも、ポリフェノールの血管拡張作用により、血流を良くしてくれます。
ココアに含まれる「テオブロミン」は、末梢の血管を拡張する効果があると言われており、血流を良くします。
体温を上げて、血圧を下げるほか、ポリフェノールが豊富なため、美肌やダイエットにも効果が高いと言われています。
自律神経を整え、リラックス作用もあるため、寝る前に飲むと良質な睡眠が期待できます。
黒豆茶は、貧血予防や、血行促進が期待できるお茶なので、冷え症の女性などには特におすすめのお茶です。
また、ノンカフェインで、お腹を温める効果があり、女性ホルモンのバランスも整えてくれると言われています。
ホットワインも、体を温める効果があると言われる飲み物です。
ホットワインは、赤ワインにシナモン、クローブ、カルダモン、オレンジ、黒糖またはハチミツを加えて作ります。
ちょっと体が冷えたなと思った時に飲むと、リラックスできて、体も温まるのでおすすめです。
<日本酒、紹興酒>
製造過程で発酵しているため、体を温めます。
<麹の甘酒>
米麹から作られた甘酒は、「飲む点滴」と言われるほど栄養価が高く、代謝を促進させて、体全体を温めてくれる飲み物です。
とろみがあって、胃に滞留する時間が長いので、温かさが持続します。
■冷え症を改善するサプリメントとは?
冷え症改善に、体を温める食べ物や飲み物をいろいろ紹介しましたが、中には好き嫌いの激しい人もいるでしょう。
体に良いのはわかるけれど、どうしても食べられない、飲めないという場合には、食べ物・飲み物に含まれる成分をサプリメントから摂ることで、ある程度補えます。
冷え症改善に効果的な成分とは?
サプリメントを選ぶ際に、ぜひ参考にして欲しいのが、冷え症改善に有効な成分が含まれているか、どうかです。その主な成分を以下に紹介します。
・ショウガオール
ショウガオールは、ショウガに含まれる精油成分で、ショウガにはこれ以外にジンケロールなどが含まれています。ジンケロールは、加熱によりショウガオールに変化します。
ショウガオールやジンケロールには、強い殺菌作用と活性酸素の消去作用があり、抗炎症・抗ガン・発ガン抑制に効果があると言われています。
・ポリフェノール
ポリフェノールは、植物の苦み、渋味、色素の成分となっている化合物の総称で、血管拡張作用があります。
・ヘスペリジン
ヘスペリジンは、ポリフェノールの一種で、抗酸化作用や末梢血管を強化する作用があるため、血流を改善する効果、高血圧を予防する効果、コレステロール値を低下させる効果などが期待されています。
・ビタミンE
ビタミンEは、強い抗酸化作用を持つビタミンの一つで、体に様々な害を与える活性酸素から体を守る効果があります。
血管や肌・細胞などの老化を防止し、血行を促進するなど生活習慣病の予防に効果があります。
・ケイ素
ケイ素は、骨、筋肉、皮膚、血管、内臓、髪、爪、脳など、人体のあらゆる場所に存在している必須ミネラルです。
様々な老化現象(エイジング)は、ケイ素の不足が大きく関わっているとされています。
このケイ素をしっかりと摂取することによって、血管の細胞の構成成分として働き、傷ついた血管壁や硬くなった血管を修復して、強くてしなやかな血管にしてくれます。
血管を改善することで、冷え症に効果があるだけでなく、生活習慣病の予防にも繋がります。
■冷え症を改善する料理を工夫しよう
体を温める食べ物を、いかに美味しく食べるか、それがとても重要なポイントです。
食材の組み合わせにより、体を温める効果をより高め、かつ美味しく食べられるよう、レシピを工夫しましょう。
また、調味料にも、体を温めるものと冷やすものがあります。
・体を温める調味料:みそ・醤油・塩・和風ドレッシング
・体を冷やす調味料:白砂糖・酢・マヨネーズ・バター・植物油・化学調味料
体を冷やす食べ物でも、体を温める調味料などを加えることによって、体を温める食べ物に変わることもあるので、食べ物の性質を知って、上手に利用しましょう。
例えば、野菜は生ではなく火を通し、塩味をつけて食べると良いでしょう。
また、「白米は体を冷やす」と言っても、玄米では、手がかかるし、時間もかかる・・・という場合は、五穀米や黒米を一緒に炊いたり、ごま塩をかけて食べるのも一案です。
いろいろ、試してみてはいかがでしょうか。
いかがですか。
冷え症を改善するには、体を温める食べ物と飲み物を日常的に摂ることで、抜本的に体質改善をはかっていくことがとても重要です。
ぜひ、これからの食生活の参考にしていただきたいと思います。