冷え症には、足と手のマッサージが効く!ー①足のマッサージ編 

冷え症を抜本的に改善するには、血行が順調に巡るように体質改善を図る必要がありますが、それには相応の時間がかかります。

そこで、すぐにでも辛い手や足の冷えを解消する即効性のある方法が、手足をマッサージして、血行を良くすることです。

そこで、今回は、冷え症に効く足のマッサージ、さらにマッサージオイルを使ったマッサージなどについて、お伝えします。

■冷え症改善に、足のマッサージで全身の血行を良くしよう。

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私たちの体が温かさを保てているのは、血液が熱を乗せて全身を巡っているからです。

けれども、様々な原因で血流が悪くなり血行不良になると、体の隅々の細胞まで必要な酸素や栄養素をしっかりと届けることができなかったり、老廃物を排出できずに体内に溜め込んでしまうこととなり、冷え症を始め、体の不調として様々な症状が表われてきます。

体の中でも特に冷えやすいのがで、血流が滞りやすいためです。

重力の関係で血液が溜まりやすい下半身は、重力に逆らって下から上に血液を送らなければならないため、他の場所よりも多くのエネルギーを必要とします。

けれども、足は心臓から最も離れているので、血行を促す心臓のポンプ作用の及ぶ力が弱く、血流の勢いが弱いため、第2の心臓といわれているふくらはぎの筋肉が心臓の代わりに血液を心臓へと戻す役割を担っています。

このため、運動不足などでふくらはぎの筋肉の機能が低下していたり、筋肉量が極端に少ないと、血液を心臓へ戻すことができず血行不良となり、足先が冷えたり、足がむくんでしまうようになるのです。

■全身の血行を良くするポイントは「足」にあり!

 太ももには全身の1/4の筋肉が集まっていることもあり、足は体内でも血流の多い部分です。

血流が多い上に滞りやすい足の血行を良くすることは、全身の血行促進にもつながり、冷え症改善に大きな効果を上げることになります。

足の血流を良くするために手軽にできるのが、マッサージです。

ここでは、足の血行促進に効果的で、簡単なマッサージ方法を紹介します。

・ふくらはぎのマッサージ

ふくらはぎ疲労していると、血流が悪くなり、水分が足に滞り、むくみから冷え症を引き起こしてしまいます。

ふくらはぎをマッサージするだけでも、血行はかなり良くなります。

血液を心臓に戻すのがポイントで、両手で足首を覆うように持ち、力を入れながらくるぶしからアキレス腱や膝に向かって、血液を上へ押し流すようにマッサージをします。

すると、滞っていた血液が循環し、冷えだけでなく、疲労解消、足の不快感やだるさ、むくみなどが改善されます。

ふくらはぎは疲労しやすい部分のため、できれば毎日、体が温まっているお風呂上がりに行うと効果的です。

・内もものマッサージ

 ふくらはぎに引き続き、膝上からももの付け根に向かって、マッサージをしていきましょう。

太ももを包むように、10分ほどさすって温めていきます。

次に、付け根に向かって、10分ほど掴み揉みしながら、マッサージしていきます。

足指のマッサージ

 足の裏を包み込むように両手で持ち、指先から付け根にかけて押しながら揉みほぐします。

次に、足指を1本ずつ根本から大きく回し、指と指を離すように前後に開いて揉みほぐします。

足指のマッサージが終わったら、手を添えて足首をぐるぐると回し、最後に足指をすべて持ち、外側と内側に曲げ伸ばします。

・足裏のマッサージ

 足の血行を良くし、足先の冷えを改善するには、足裏のツボを刺激するのも効果があります。

足裏には脂肪が少なく、熱さや冷たさがダイレクトに血管に伝わるため、足裏を温めるだけでも血行促進につながり、効率よく全身を温めることができます。

まず、座った状態で、左右どちらかの足をもう一方の足の太ももの上に置きます。

そして握り拳を作り、土踏まずの真ん中から拳の第二関節を使って円を描くようにこする感覚でマッサージしていきます。

この時、足裏の「湧泉(ゆうせん)」というツボをゆっくり押し上げるように3回程度押します。

位置は、土踏まずの前の方の中央にあって、足の指を曲げたときに最も凹む所です

このツボは、足の裏の「万能ツボ」とも言われ、代謝や血行の改善にも効果があります。

寝る前の足マッサージは、むくみ防止になる

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夜寝ている間に、足に水分が溜まると、自分の力では水分を押し上げることができないので、むくみやすく、ひいては冷え症につながります。

そのため、夜寝る前に足をマッサージするのは、血流を良くして、足に溜まった水分を押し上げるのに、とても効果的です

マッサージ後は、横になったままそのまま眠ることで、再度足に水分が滞るのを防ぎます。

また、お風呂に浸かりながら、足のマッサージをするのもよいでしょう。

足のトリートメント

お風呂上がりのボディケアのついでに、足のトリートメントも行いましょう。

トリートメントする際には、滑りの良いクリームや乳液などを使うと効果的です。

何も付けずに乾燥した肌の上からでは、指の滑りも悪く、肌に負担がかかりやすくなるからです。

・足のトリートメントの流れ

①手の平全体で優しく撫でるように、足先、足首から上に向かってクリームをなじませます。

②足の指の間に、手の指を入れ握手するようにして、ゆっくり足首を大きく左右に回します。

③そのまま、足を奥へ押してゆっくり5秒、手前に倒して5秒。

⑤片足ずつ、足首からやや圧をかけながら、ふくらはぎを通り、膝の裏の膝下リンパ節に流すようなイメージで動かします。

この時、足ツボも意識して押してみましょう。

冷え症に効くツボと言われる「三陰交(さんいんこう)」を息を吐きながら10秒間押した後、吸いながら10秒離します。

これを、3回程度繰り返します。

■マッサージオイルを使うと、さらにマッサージ効果が上がる。

クリームや乳液を使って足をトリートメントする他、マッサージオイルを使ったマッサージもおすすめです

マッサージオイルの選び方

 マッサージオイルは、植物性や動物性のもので自分の肌に合うものを選びましょう。

オリーブオイルであっても、純度の高いものであれば食用のものでもOKです。

アロマオイルは、香りによるリラックス効果もあるので、特におすすめです。

足のマッサージをする時、癒しの香りと保湿性のいいアロマオイルを使うと、リラックス&デトックス効果が増して、冷え症やむくみの改善に大きくプラスされます。

・アロマオイルの効果

アロマオイルには、抗酸化作用があり、保湿や肌のキメの改善、そして癒しの心理効果で気持ちを落ち着かせたり、スッキリさせたりと様々な効能があります。 

アロマオイルには、柑橘系・花のフローラル系・樹木系・ハーブ系・スパイス系などいろいな種類がありますが、組み合わせは何種類混ぜても大丈夫です。

また、アロマオイルによってそれぞれ効能も違うので、今必要な症状に合わせた効果のアロマオイルを混ぜるのがおすすめです。

冷え症におすすめのアロマオイルは?

  ・グレープフルーツ

 冷え・むくみ解消、血行促進、脂肪燃焼などに効果があります。

 ・レモン

 精神活性・気分高揚に効果があります。

レモングラス

 レモンより強めの香りを持っていて、代謝を上げて巡りの良い体を作り出すと同時に、精神的疲労を解消する効果もあります。

 ・スイートオレンジ

 冷え症改善、血行促進、リラックスなどに効果があります。

 ・ジンジャー

 冷え症改善、血流の活性化などに効果があります。

・マジョラム

 血行促進、肩こり、神経痛などに効果があります。

 ローズマリー

 心臓の拍動を強めるため、血行促進、冷え症改善、肩こりに効果があります。

 ・ジュニパーベリー

体を温め、冷えと余分な水分を取り除く効果があります。

・アロマオイルを使用する際の注意点

マッサージする時は、好みのアロマオイルを3種類くらい選び、水溶性ジェルなどに1滴ずつ混ぜて使います。

アロマオイルは、香りがキツかったり、皮膚への刺激が強いものもあるので、使う量はごく少量がおすすめです。

体質によってアロマオイルが合わない場合があるので、肌の弱い人は必ず使う前にパッチテストをするのがよ良いでしょう。

・皮膚刺激のあるアロマオイル

シナモン、ジンジャー、ブラックペッパー、ペパーミント、レモン

・敏感肌におすすめなアロマオイル

ラベンダー、ローズ

■冷え症や足のむくみを解消する、アロマオイルマッサージのやり方

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1.寝る前に行う

 体がリラックスしている入浴後が、オイルマッサージに適したタイミングです。

体が温まっているため、オイルの浸透性も良く、肌がスベスベになります。

2.手を清潔にする

 マッサージを行う時には、手を洗い、清潔な状態にします。

爪が伸びていると、肌を傷める原因になるので、きちんと切っておきましょう。

3.例:ふくらはぎのマッサージのやり方

①.片足ずつふくらはぎ全体にオイルを塗り、足の前面のつけ根から甲に向かってマッサージしていきます。

力を加えずに、やさしく両手を移動させるのがポイントです。

②.足の甲までマッサージしたら、今度は足の背面を両手で包み込むようにして、足首から膝に向かってふくらはぎの内側を、親指を滑らせながら軽く押したり揉みながらマッサージしていきます。

③.次に、足の指を1本ずつ指のつけ根から指先に向かって、らせんを描くように親指を回しながらマッサージします。

④.③と同様のマッサージの仕方で、今度は親指を交互に動かしながら足の裏をマッサージします。 

4.マッサージが終わった後のケア

 マッサージ後は、オイルを拭き取らずにそのまま床につきましょう。

眠っている間にオイルが浸透するので、朝目覚める頃にはスベスベ肌に。ただし、ベタつきが気になるようなら、ティッシュペーパーなどで軽く押さえて余分な油をふき取りましょう。

香りのあるオイルを使うことで、肉体的な緩和だけでなく、精神的なリラクゼーション効果も期待できます。