「病は気から」~メンタルヘルスが重要になる訳とは!?

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病は気から」という言葉を、昔から聞いたことがあると思います。

病気は、気持ち次第で良くもなれば、悪くもなるものです。

例えば、名医と言われる医者たちが患者を治療する時に、不思議な「薬」を使うことがあります。

それは、「プラシーボ(プラセボ」と呼ばれている「ニセ薬」です。これは、薬ではなく、実は小麦粉など人体に害のないただの粉なのです。

元来、プラシーボは、新薬の有効性を確かめる臨床試験の時に用いられます。

被験者(患者)を二つのグループに分け、一方には本物の新薬を与え、もう片方にはプラシーボを与えて、両者の症状の改善具合を比較します。

その結果、本物の薬投与のグループに著しい効果が表われたのに対し、プラシーボ投与のグループにはほとんど効果が見られなかった、とします。

この場合、両者の効果の差が大きいほど、その新薬の有効性は「高い」と評価されるのです。

もし、両者とも効果は高く、差があまりない、といった場合は、患者の症状が改善したのは、たまたま新薬以外の偶然の要素が加わって、患者の症状が改善したかも知れないので、必ずしも新薬の効果とは断言できません。

従って、新薬の有効性は不確かなものと評価され、治療薬としては承認されないのです。

■信ずれば、ニセ薬も本物の薬と同じ効き目を発揮することも。

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ところが、医者が自信を持ってこの「ニセ薬」を患者に与えると、びっくりするほど良く効く場合があります。時には、強い薬のように副作用を引き起こすことさえあるそうです。

このケースは、心療内科で時々応用されることでもありますが、肉体的には本当にどこも悪くないのに、不調を訴える患者から、「せめて薬の処方だけでも」と強く懇願されることがあります。

「どこも悪くないから、注射や薬は必要ありませんよ」と諭しても、「それは、何をしても治る見込みがないということですか?」と、かえって患者の不安は増すばかり・・・

このような時に、医者は、ただの粉を「よく効く薬」と偽って、患者に服用させます。

すると、どうでしょう。患者は、立ち所に元気になる・・・といったケースは、決して珍しくはありません。

まさに、「病は気から」という如く、体の不調を感じたのは、単に精神的なものだった、というわけです。

ただの粉が薬の働きをするということは、実は医者が患者の考えを変えたからです。

このことは、病気は肉体に原因があって起こるだけではなく、心の状態によって起こることもあるという、何よりの証拠と言えましょう。

■人は、自分が考えたとおりの人間になる

4000年以上も前に、パピルスの巻物にこう書かれています。「人は自分が考えたとおりの人間になる」。

これは、40世紀を経た今も、少しも変わらない真理です。

ウィリアム・ジェームズというアメリカの有名な哲学者・心理学者は、「私たちの世代の最大の発見は、人間は心の持ち方を見直すことによって、人生も変えられるということがわかったことです。」と言っています。

この言葉は、「自分の考えこそが、自分の人生と運命を形づくるのだ」ということを意味しています。

人間の成功も失敗も、人生の全ては、私たち自身の考え方が生み出したのである」とも言われています。

心が創り出す精神力とエネルギーには、誠に驚くべきものがあります。

例えば、ある農家の主(あるじ)がトラクターの下敷きになってしまったのを見てびっくりした妻は、このトラクターを両手で持ち上げて、どかしてしまいました。

後で、このトラクターを動かすのに、3人の男手がかかったそうです。

また、12歳の少年が、父親の足の上に倒れ落ちた大木を1人で持ち上げて、どかしました。

この大木は、実は大人が4人もかかってやっと片付けられるほどのものだったのです。

これらは、信じられないかも知れませんが、いずれも実際に起きた出来事なのです。極端な例だと思われるかも知れません。

しかし、ある特別な状況の中で、常識では考えられないような力が突然発揮されたという話を、私たちも耳にしたり体験したことがありませんか。いわゆる「火事場の馬鹿力」と言われるものです。

前述の例のような場合、その妻や少年に何が起こったのでしょうか?

体が急に突然大きくなったり、筋肉が急に強くなったわけでは、もちろんありません。心に変化が起こったのです。

心は、どうしてもやらなければならない目標を不意に与えられると、それが自分にできるだろうかと疑ったり、能力があるだろうかと心配する間もなく、すぐ行動に移ります。

そして、信じられないような驚くべき力を発揮するのです。

このように、私たちの心の中には、素晴らしい能力と大きなエネルギー、それに豊かな創造力が宿されています。

しかも、この力は、私たち誰もが持っていて、誰でも活かすことができるもの、いわゆる「潜在能力」と言われるものなのです。

■私たちは、誰でも「新しい心構え」を発見できる!

しかし、このことに気づいている人は、意外にそれほど多くはいないようです。

もし、この気づいていない心の力のほんの一部でも活用すれば、私たちは今以上に充実した人生を送ることができるでしょう。

こうした心の不思議な力の存在を理解しようとしない人たちは、絶えず欲求不満に陥ったり、不平不満の人生を過ごすことになりかねません。 

逆に、この力を活かそうと努力する人たちは、やる氣や健康、心の安らぎ、豊かさに恵まれるでしょう。

では、どうすれば、この心の力を充分に発揮することができるでしょうか?

それは、今までの物の見方・考え方を見直し、新しい心構えを発見すればよいのです。

そして、自分自身を見つめ直してみるのです。

私たちの今までの人生は、自分の今までの考え方やその習慣、つまり心構えによって作られてきたのです。

これからの人生は、これからの新しい心構えの発見によって作られるのです。

人は、自分が考えたとおりの人間になる、すなわち自分が自分自身を創るのです。

人間の心は、庭のように、良く耕せば花や木が育ち、手入れを怠れば雑草がはびこってしまいます。

自分の心をよく見つめ、その心構えが消極的なものか、積極的なものかを見極めることが大切です。

そして、庭師が雑草を取り除くように、自分の心の庭から消極的な考えを取り除いて、積極的な考えを選び取って、どんどん育てていきましょう。

そうすれば、私たちの人生を実り豊かで、充実したものにすることができるはずです。

冷え症に効く、お灸の注意点とは?

お灸が、どのようなものなのか、大体理解出来たら、具体的にどんな点に注意してお灸を行ったら良いのか、お灸をする「ツボ」はどこにあるのか、などについて、今回はお伝えします。

・お灸をするのは、いつが良いのか?

お灸は血行を良くすることがひとつの目的なので、すでに血行が良くなっているお風呂上がりにやっても、あまり意味がありません。

また、食事の前後、飲酒後、妊娠の可能性がある時、熱がある時、疲れや寝不足がひどい時は、避けた方が良いでしょう。

できれば、寝る前、もしくはリラックスできる時間に、ゆったりとした気持ちで行うのが効果的です。

・どのくらいやれば、良いのか?

最初は、一ヵ所のツボに1~2個くらいから始めましょう。

いきなり多くお灸をすると、「灸あたり」といって、のぼせたような感じになることもありますから、要注意です。

体がお灸に慣れてきたら、少しずつ増やして、3~4個くらいにしましょう。その場合、同じツボでも少し場所をずらすと、低温やけどになりにくいです。

最初のうちは、熱さの加減もよく分からないかも知れませんが、熱すぎる!と感じたら、いったん止めましょう。

お灸は熱ければ効果が高い、というものではありません。

熱さを我慢していると、体が緊張してストレスが溜ってしまい、かえって良くありません。

また、軽いやけどをしてしまうこともあります。熱かったところを掻いたり、こすったりしないように気をつけましょう。

専門家が治療行為としてお灸をする場合と違って、自分では体調の判断もできないことがあります。

急に血行が良くなると、だるい、熱っぽい、頭痛などを感じることもあるかも知れません。

これは、先述のとおり「灸あたり」といって、温泉に入り過ぎた時のような「湯あたり」と同じ症状です。

そんな時は、一旦休んで、体が元気になってから再開しましょう。

■お灸のツボの場所は?

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体には無数のツボがあり、正式にはこれを「経穴(けいけつ)」と呼びます。

経絡(けいらく)とセットで考えます。経絡とは、体中を巡っている無数のエネルギーの通り道で、「気(生命活動の元)」、「血(血液。全身に酸素と栄養を送る)」、「水(リンパ液など血液以外の体液)」を全身に巡らせていきます。

その通り道の主要なポイントが経穴です。経穴には、気が集まりやすいので、ここを温めることによって気の流れを整えて、内臓を刺激する、痛みを和らげる、疲労回復などの健康効果が得られます。

ツボは、いわば「エネルギーの通り道」ですので、ツボを刺激すれば、血液などの体液の循環が良くなることが知られています。

ツボの場所は、人によって様々ですが、大体の場所を押してみて、「気持ちいいところ」や「ちょっと痛いところ」を探してみましょう。

■冷え症に効く、お灸のツボの場所とは?

体にある様々なツボは、ツボによって「どのような症状に効果的なのか」が異なります。

冷えに効くツボはいくつもあります。実際の鍼灸治療では、その人に合ったツボを複数選んで使用します。

多くの人が悩んでいる血行不良を改善するツボ、水分代謝から冷えを改善するツボ、栄養の吸収を良くして代謝を上げて体を温めるツボなど、様々です。

そこで、「冷え症」改善に効果的なお灸のツボを、いくつか紹介します。

・「太衝(たいしょう)」

太衝は、足の甲の親指と人差し指の骨が接合するところにあるツボです。

押さえると、ズンと響く場所です。このツボは、血流から冷えを改善します。

また、肝臓、筋肉、眼といった私達が日頃酷使している体の部分と深い関係のある「肝経(かんけい)」という気の流れに属しているため、肉体疲労、精神的ストレス、眼精疲労、肝臓の疲れを取る効果もあります。

・「三陰交(さんいんこう)」

足の内くるぶしから指4本分上で、骨の際にあるツボです。

冷え症の人は、押さえるとかなり痛いはずです。

三陰交は、3つの機能(消化吸収・水分代謝・生理機能)に関わる三つの経絡が交わるポイントです。

そのため、三陰交にお灸をすると、3つの機能を同時に高めることができます。

下半身の冷え、むくみが気になるときだけでなく、生理痛・生理不順・更年期障害・ホルモンバランスの調整などにも効果が期待できると言われており、女性にとっては大切なツボです。

・「足三里(あしさんり)」

足三里は、ひざ下の外側を指でたどって行って、くぼんだところにあるツボです。

分かりにくい場合は、親指と人差し指で膝のお皿を包むように触った時、中指の先端が当たるところが足三里のツボだと考えると良いでしょう。

このツボは、冷えに効くだけでなく、肩凝りや胃の疲れにも効きます。

足三里にお灸をすると、胃の調子を整えて、食べた物からエネルギーを吸収できるようになります。

 ・「血海(けっかい)」

血海は、膝のお皿から指3本分上の内腿にあるツボです。

このツボも、押すと鈍い痛みがあります。

血海は、滞った血液を流す作用が強いので、冷えに効くだけではなく、生理痛や月経不順、さらには子宮内膜症子宮筋腫などにも効果があると言われるツボです。

・「太渓(たいけい)」

太渓は、内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみにあるツボです。

腎臓に働きかけるツボなので、血の巡りが良くなり、体を温める効果が期待できます。

特に、冬の間に蓄積された冷えに効果があると考えられています。

また、アンチエイジングにも良いと言われています。

・「湧泉(ゆうせん)」

湧泉は、足裏の土踏まずのやや上の中央部、人差し指と中指の骨の間で少しくぼんだところにあるツボです。

下半身の冷えやむくみの改善に効果があるほか、筋肉疲労の回復、気力の充実や体温の上昇などを図るのによく効きます。

足が冷えたり、むくんだり、疲れてしまった時は、湧泉を温めて元気を出しましょう。

・「気海(きかい)」

気海は、おへそより指2本分下にあるツボです。

元気の源」ともいえるツボで、全身の血行を促し、体を温める効果があります。

季節を問わず、気海を温めることでコンディションが安定し、元気に過ごすことができます。

・「築賓(ちくひん)」

築賓は、ふくらはぎの内側の脛骨(すね)の中間あたりにあるツボです。

このツボは、腰から来る神経の緊張をほぐすので、下半身全体の血流が改善すると考えられています。

足の血流を改善させることで、全身の血流も改善するため、手の冷えにも効果があります。

・「八風(はっぷう)」

八風は、左右の足の指の間の股の部分のツボです。

足先の血流を増加し、冷えを改善する効果があります。

足が冷えて眠れない時にも、八風を刺激すれば、足が温まりぐっすりと眠れます。

・中脘(ちゅうかん)

中脘は、みぞおちとおへそを結んだ線の中央、おへそから指5本分くらいのところにあるツボです。

胃腸の働きを整えるとともに、気・血の巡りを促すので、冷えに効果があります。

・関元(かんげん)

関元は、おへそから指4本分下がったところにあるツボです。

便秘の解消や疲労、冷え症などに対応し、お腹を温めてくれます。

別名「丹田」とも呼ばれて、昔から元気の源とされています。

免疫力を高めて、虚弱体質を改善し、病を寄せ付けにくい身体にする効果があると言われています。

スポーツでも、ここを意識することで体が安定するので、とても重要視されています。

■冷え症を治してくれる鍼灸院を探そう

いかがでしたか。

お灸は、冷え症改善の抜本的対策の有効な手段として、いかに身近ながら奥深いか、改めて見直された方も少なくはないと思います。

お灸で、「冷え症」を改善する体のツボなどは分ったけれど、やっぱり自分でやるのは面倒だとか、本来、お灸は医療行為だから、初めて自分でお灸をするのは不安だ、といった場合は、専門の鍼灸院を利用するのが安心です。

その際、できるだけ信頼できる鍼灸院を選ぶために、良い鍼灸院の選び方のポイントをお教えしましょう。

最近は、ホームページを開設している鍼灸院も多いので、簡単に調べられると思います。

・施術者は資格を持っているか?

鍼灸師は、医者ではありませんが、国家資格を必要とする仕事です。

鍼灸の施術には、「はり師」「きゆう師」の資格を取らなければなりません。

専門の養成学校で学んだ後に、国家試験に合格する必要があります。まず、資格の有無が絶対条件です。

そのうえで、どのような施設で施術をするのか、どのような流れでカウンセリングや施術を行うのか、その治療方針やポリシーなどもしっかりチェックして、事前に患者の疑問が解消できるようになっていれば、大丈夫でしょう。

・「冷え症」が得意分野か

東洋医学は、ピンポイントでその症状にアプローチするというよりは、体全体を見ていくのが特徴です。

また、資格保有者であれば、ひと通りのことを学んでいるので、どのような症状でも大抵は対応できるはずですが、やはり誰にでも「得意分野」があります。

自分が改善したい症状、例えば「冷え症」を得意としているかというのも大事なポイントです。自分の症状がその鍼灸院で対応できるものなのか、事前に聞いてみても良いでしょう。

 

 

 

冷え症に効く、お灸のツボと効果とは?

お灸というと、お年寄りが腰痛や神経痛の改善などのために行うというイメージが強いかも知れませんが、実は、若い女性にも嬉しい効果がたくさんあります。

体を芯から温めて、血行を良くする働きのある「お灸」は、冷え症を始め、体の様々な不調を改善するのに極めて効果的です。

また、今では、鍼灸などに行かなくても、自宅で簡単にお灸をすることもできます。

そこで、今回は、冷え症に効くお灸の正しいやり方場所ツボ)などについて、お伝えします。

東洋医学で発展してきた「お灸」とは?

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お灸は、中国が発祥で、紀元前から東洋医学の一つとして発展してきました。単なる健康法ではなく、立派な医療の一つなのです。

お灸が日本に入ってきたのは飛鳥時代、仏教伝来の頃と伝えられています。

江戸時代には、東洋医学全盛となり、お灸も日本から世界に広まっていきました。

明治時代になって、西洋医学が主流になるまで、お灸は日本の「医療」として、日本人の健康を支えてきたのです。

海外では、お灸は「Moxa(もぐさ)」として知られています。

もぐさとは、「燃え草」という意味があり、点火しやすく火が消えにくいという特徴があるので、お灸には最適な原料です。

お灸で使うもぐさの原料はよもぎです。日本では、お茶にしたり、お餅に入れたりと、なじみのある植物です。

よもぎは、ヨーロッパでは「ハーブの女王」と呼ばれるほど、効果の高い薬草です。

また、シネオールという成分の精油が含まれています。ユーカリローズマリーなどにも含まれている成分で、燃やすことで、アロマ効果が表れ、リラックス効果が期待できます。

■お灸の冷え症改善効果とは?

・血流改善で、「冷え症」体質を改善する

冷え症の改善には、血流が悪くなった原因を改善させることが必要です。

お灸には、体の表面だけではなく、体の中を温め、体質まで改善する働きがあります。

お灸は、もぐさによる温熱刺激によって、血液中の赤血球を増やす造血作用があるほか、血液やリンパの流れを改善することで、血行が良くなり、冷え症の改善につながるのです。

お灸を使った治療法(東洋医学)では、「気」「血」「水」のバランスの崩れが血流を悪くして、冷え症を招くとしています。

体のツボにお灸をすることで、「気・血・水」のバランスが取れて、血流が改善して、体の中からじんわりと温かくなります。

体のツボを温めることにより、白血球が増加し、免疫力を高める働きがあります。

リンパ節や細胞の働きも活性化されて、自然治癒力が高まり、風邪も引きにくくなるのです。

・「気」の流れを整えて、様々な不調を改善する

血行とともに「気」の流れを整えることにより、自然治癒力を高め、様々な体の不調を整える効果があります。

「気」は目には見えませんが、流れが滞ると病気になりやすくなると考えられています。

体のツボにお灸をすることで、「」の通り道である経絡の流れが良くなり、自律神経のバランスを整えることで、様々な健康効果が得られます。

■冷え症に効くお灸の種類とは?

・お灸にも、いろいろなやり方がある

もぐさに火を点けるのが、いわゆるお灸のイメージだと思いますが、お灸のやり方には、もぐさの大きさや置き方によって、いくつか種類があります。それらを紹介しましょう。

・点灸(てんきゅう)

米粒半分くらいの大きさのもぐさを直接肌の上に乗せて、火を点けます。

燃え尽きるまで乗せているので、ちょっと熱いかも知れません。

・知熱灸(ちねつきゅう)

もぐさを小指の先ほどの大きさにして肌の上に乗せ、火を点けますが、熱さを感じたらすぐに取りましょう。

・あぶり灸

火をつけたもぐさをピンセットなどでつまみ、ツボを温めます。

直接乗せないので、じっくりと温めることができる方法です。

・竹の輪灸

竹の輪っかの中にもぐさを詰めて燃やし、その温めた竹を体に当ててコロコロと転がします。

広い面積を温めたい時に向いています。マッサージをしているかのような温かさです。

・棒灸

太いタバコのように、もぐさを和紙で棒状にくるんだものの先端に火を点けて、ツボに近づけて温めます。じっくり温めたいときにおすすめです。

・台座灸

市販のお灸がほとんどこのタイプです。台座の上にもぐさが乗っていて、シールでツボに貼り付けて使います。

熱さもソフトなので、お灸初心者におすすめです。

・隔物灸(かくぶつきゅう)

スライスした生姜などの上にもぐさを置いて、火を点ける方法です。

直接もぐさが肌に当たらないので、じんわりと温まります。

■自分でもできるお灸のやり方とは?

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お灸は、古くから民間療法として普及しているので、鍼灸などに行かなくても自宅でできます。

最近は、非常に便利になってきていて、ドラッグストアやインターネットで「お灸」のセット(「せんねん灸」など)が購入できます。

慣れてくれば、自分自身で手軽にお灸ができるでしょう。

・お灸の手順(「せんねん灸」を例にした場合)

①お灸を用意する

紙に巻いたもぐさに台座がついた「台座灸」なら、もぐさに火を点けて乗せる「直接灸」より熱くならず、やけどする心配もないので、初心者でも安心です。

②お灸のシールを剥がして、ライターで火を点ける

③ツボに貼る

至って簡単でしょう。中には火を使わないタイプもあり、それなら煙も気になりません。初めて使う時は、そういったものでも良いでしょう。

 

 

 

 

長寿者に学ぶ健康長寿とは?

■世界一の長寿国になった日本

厚生労働省の発表によると、2020年の日本人の平均寿命は男性81.64歳、女性87.74歳で、共に過去最高を更新しました。

男女合わせた平均寿命は84.3歳となり、世界一の長寿国です。

さらに、100 歳以上の長寿者を百寿者と言いますが、1963 年にはわずか 153 人に過ぎなかったのが、1981 年には1,000 人を超え、1998 年には1 万人を超えました。

その後も毎年増加を続け、2021年9月には実に8万6,510人に上っています。

ちなみに、その内訳は圧倒的に女性が多く、全体の88.4%を占めています。

厚労省は、「医療技術の進歩や健康志向の高まりに伴って、今後も平均寿命は延びる余地がある」とコメントしています。

長寿社会の到来に向けて、今回は、長寿者の方々がどのようなライフスタイルを送っているのかを調査した結果を基に、健康長寿についての秘訣を紹介します。

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■長寿者の健康の秘訣とは?

長寿者の人の心と身体についていろいろ観察した結果、個々の病気の発現は、必ずしも一般的注意を怠ったことによるものとは限らない、ということが言えそうです。

また、 病気の原因と痛みの原因とは、同じであることも分かってきました。

病気と痛みは、いずれも「不安」のような悪い心の状態によって発現すると言ってもよいでしょう。

言い換えれば、「不安」を解消することにより、病気や痛みの予防や治療ができるということになります。

さらに長年、百寿者について、その長寿を達成できた健康法などについて調べた結果、健康長寿の秘訣として、次の 3つが最も重要であることが分かってきました。

1.生きがいを持つ

2.くよくよしない

3.腹八分

この3つのことは、よく耳にすることですが、 一般的な健康法としては、あまり強調されていることではありません。

かつて、大隈重信 (1838~1922)は、「人間は本来、125 歳まで の寿命を有している。適当 なる摂生をもってすれば、 この天寿をまっとうできる」と語り、83歳で天寿を全うしましたが、長らく現役の政界人として活躍し、最後の総理退任時の年齢は満78歳6ヵ月で、これは歴代総理大臣中最高齢の記録でした。

一般的健康法は、主として肉体的健康のためのものです。

一方、長寿者の人達の健康法は、主として精神的に健全な状態を目指したものであると言えます。

長寿者の人は、比較的若い時期に、精神的健康を維持する重要性を痛感し、実践を重ねて体得して、高齢になってからも、常に精神的健康の維持ができるようになった人達なのです。

すなわち、長寿者の方は、ストレス解消の達人が多いと言って良いでしょう。

逆に、ほとんどの人は、精神的健康の維持の重要性について理解不足で、ストレス解消に対する実践が下手で不十分なために、弱いストレスでも各種の病気を招きやすく、結果的に病気になりやすくなってしまうのです。

ということは、心の持ち方、生き方への心構え(Attitudes)が長寿に大きく影響を与えると言えるでしょう。

5つの 100 歳長寿アドバイス

この 50 年間で、日本の百寿者は 約500 倍に増加しています。その百寿者の特徴について調べた研究によると、共通しているのは、大体次のような性質です。

・明るく親しみやすい

・仕事熱心

・几帳面

・外交的

楽天

ある研究者によると、人間の一生には成長、成熟、老化‐死亡の三つの過程があって、老化は喪失の時期と言われており、老化を早める因子として、次の 5 つが挙げられます。

1.仕事を失う(定年退職)

2.家族・近親者、友人を失う

3.社会とのつながりを失う

4.病気になりやすい

5.経済的余裕を失う

従って、老化を防ぐには、病気の予防や事故防止とともに、日頃の心身の活動が大事になるというのです。

すなわち、次の5つです。

1.生きがいを持つ

2.心身に合った生活リズム ~食事、睡眠、便通、昼間の活動

3.家族、世のため、人のために生きる

4.親しい友人を持つ

5.家に閉じこもらない

健康寿命 100 歳を超えよう

2015年に発行された「100 歳まで働く時代 がやってきた」(ぱるす出版)や「百年以上続い ている会社はどこが違うのか?」(致知出版社) の著者・田中真澄氏は、日本映画界の巨匠で 文化勲章受章者の映画監督・脚本家だった新藤兼人氏について、次のように語っています。

 「(新藤)氏は、100 歳の誕生日の 1 ヵ月後に 亡くなりましたが、最後まで現役を貫かれた方でした。90 歳の時、日本経済新聞紙上でこう語 っていました。

『最後まで仕事をして、まだ死ねないと未練たっぷりのうちに死ぬ人は、その瞬間まで生きたということです。

私は、仕事こそが人生だと思います。 この考え方はいくつになっても変わらない。人 は仕事をして生き、仕事をしながら死ぬのだと考えます。

私も、もし撮影中に倒れれば、他の人には迷惑かも知らないが、私の生涯は幸福だったと思うに違いありません』。

この新藤氏の 90 歳の時の言葉を、私も10 年後の自分の90 歳の誕生日に言えるようでありたいと考え、そういう自分になるためには、私自身が死ぬまで働く具体的な目標を抱き、日々真剣に仕事に生きる気概を持ち続ける必要があります。」

まさに、仕事を志事( しごと) にしていたのではないかと思います。

田中氏は、43歳で日本経済新聞社を退職後、「人生100 年」の到来を予測し、それに対応した新しい生き方を情熱的に説く日本初のモチ ベーショナルスピーカー(人々にやる氣を喚起する専門の講演家)として、85歳の現在も、100 歳に向かって働くことの大切さを啓蒙する講演活動を精力的に続けています。

健康づくりは、日々の継続が大事!

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また、福岡県後期高齢者医療広域連合では、高齢者が自立して健康に日常生活を過ごせるように、健康づくりに取り組んでいます。

その一環として、 健康長寿マイスターで 107 歳まで現役で「御長寿」であった曻地( しょうち) 三郎博士が提唱する十大『習慣健康法』を、家庭でも楽しく実践、自己採点で きるダイアリー(日記)形式の冊子を作成してい ます。

曻地氏は、1906 年(明治 39 年)北海道に生 まれ、旧制広島文理大学(現広島大学)卒業後、 九州大学医学部で精神医学を学んだ後、1954 年福岡市に社会福祉法人しいのみ学園を創立 し、障がい児教育に尽くしました。

日本国内はもちろん、世界中で講演活動を 行い、2005 年(99 歳)~2008 年(102 歳)の 4 年間及び2010年(104歳)~2012年(106歳) の 3 年間、通算 7 回の世界一周講演旅行を行 い、2012 年には、公共交通機関を利用して世界一周をした最高齢者として、ギネス世界記録に認定されました。

2013 年に107 歳で天寿を全うされましたが、「わが人生は楽しかりけり・・・ 悔いることなし」という辞世の句を幾度も噛み締 めながら、「108 歳になれば、パスポートが切れる。 今度は地球を飛び出して宇宙に行くよ。パスポ ートがいらないからね!」と笑顔で言い残したとのことです。

「健康づくり」は、毎日継続することが大切です。無理をせず、できることからコツコ ツと、楽しみながら継続することが健康長寿へつながります。

そのため、福岡県後期高齢者医療広域連合では、「健康長寿ダイアリ ー」を使って、日々の健康づくりにチャレンジすることを勧めています。

健康になることは手段であって、健康になって何を成すのか、何を志(こころざ)すかが大切なことを、医者も「生きがい」や「働きがい」を長寿の条件のトップに挙げて、提言しているのです。

 

 

 

漢方で、体の不調を改善しよう

自然治癒力を高める「漢方」とは?

「漢方」と聞くと、皆さんは何をイメージしますか?古来より薬草を煎じてこしらえた漢方薬とか、鍼、灸、指圧などを含めた伝統的な東洋医学をイメージされると思います。

今回は、いわゆる「漢方薬」とその効能などについて、紹介したいと思います。

漢方は、体の表面に表れている症状だけでなく、その奥にある原因まで探り、人に本来備わっている自然治癒力を高めることで、不調を改善します。

冷え症に対しても、漢方を利用して体質改善をすることで、体の中から温めることができるようになれば、抜本的な改善につながります。

そして、単に冷え症や貧血を改善するだけでなく、冷え症や貧血によって起こる様々な体の不調を改善する効果も期待できます。

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■冷え症・貧血に効く漢方薬とは?

漢方では、体質やその時々の状況を「気・血(けつ)・水(すい)」という「体を構成する要素」でとらえます。

貧血は、「血」が不足した「血虚(けっきょ)」と呼ぶ状態と考え、貧血に伴う動悸、息切れ、倦怠感、肩凝り、イライラなどの症状や体質などを考慮して、その人に合った薬が処方されます。

冷え症・貧血改善に効果がある主な薬を紹介します。

 ・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

体を温めて、血行を良くする働きがあります。

体力が標準より弱く、貧血、冷え症、低血圧、月経異常、下腹部痛、めまい、立ちくらみ、肩凝り、耳鳴り、動悸、更年期障害、頭重感、腰痛、足腰の冷え、むくみ、疲労倦怠がある場合に向いています。

六君子湯(りっくんしとう)

体力が標準より弱く、貧血ぎみで手足が冷えやすい、胃腸の働きが弱く食欲がない、消化不良、みぞおちがつかえる、嘔吐などがある、疲れやすいなどの場合に向いています。

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

体力が標準より弱く、貧血、疲労倦怠、食欲不振、手足の冷え、寝汗、病後・術後の体力低下などがある場合に向いています。

・人参養栄湯(にんじんえいようとう)

胃腸に直接働きかけて、体を元気にする漢方薬です。

体力が虚弱で手足が冷えやすい、貧血、疲労倦怠、食欲不振、胃腸の消化力の低下、寝汗、病後・術後の体力低下などがある場合に向いています。

・加味帰脾湯(かみきひとう)

血の巡りを良くすることで、冷え症を改善します。

体力が虚弱で、疲れやすい、顔の血色が悪い人の貧血、動悸、不眠、倦怠感、イライラする、感情の起伏が激しい、気持ちが不安定で精神不安などがある場合に向いています。

専門の漢方薬局や漢方医に相談しよう

漢方薬の効果を最大限に発揮するには、自分の体質や症状に合ったものを選ぶ必要があります。

自分の体質や症状に応じて、専門の漢方薬漢方医に相談しながら、冷え症や貧血のタイプや重症度に合わせて、自分に合った漢方を処方してもらいましょう。

 漢方薬で、冷え症・頭痛を改善する

私たちの体調不良の中には、症状のみで病名が付けられない病気の一歩手前の状態が存在します。

それを「未病」と呼び、西洋医学では対応しにくい事が多々ありますが、冷え症もこの未病の一つで、そんな未病にも効果的なのが漢方医学です。

漢方にとって、冷えの症状はとても重要な項目なので、冷え症対策として、漢方医学の力を借りることも大変有効です。

市販の漢方薬の中から、冷え症に良いとされるものを選んで、規定通りに服用したり、漢方薬を処方してもらえる病院を受診し、自分に合ったものを処方してもらうと良いでしょう。

 症状別で見る冷え症と漢方

 冷え症は、冷えだけではなく、頭痛・めまい・肩凝り・月経困難・便秘症などの様々な症状を伴います。

いずれの場合も、まず冷え症を改善するために、血行を改善して、血液を増やすことが大事になります。

今回は、冷え症に効果的な漢方薬を症状や体質別に分けて紹介します。

漢方から見た頭痛のメカニズム

頭痛は、何らかの原因によって、体の中の巡りが邪魔され、上部()への「」や「血(けつ)」の流れが乱れてしまった状態です。

その原因が「冷え症」である場合は、頭痛が生じるだけでなく、胃腸の働きも弱り、吐き気や嘔吐なども生じます。

「冷え」は「気」や「血(けつ)」の通路へ入ってきますが、冷えが入りやすい道筋が、足の内側や、体の側面、側頭部などにあるため、手足や指先の冷えが生じ、またこめかみなどが痛む頭痛が起こるのです。

■冷え症・頭痛や吐き気に効く漢方薬

漢方では、「」を補い、胃腸を温め、働きを高めることで、滞った「気」を巡らせ、頭痛を改善し、同時に吐き気、肩凝り、こわばりも治していきます。

そのための代表的な漢方薬を紹介します。

・呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

一般的に、冷え症とともに偏頭痛や緊張型頭痛も併発している人に処方され、肩やうなじ周りの凝り解消にも使われている漢方薬です。

体の中心であるお腹を温め、「気」や「血(けつ)」の流れを乱していた「冷え」を取り除くことで、吐き気を伴うほど激しい頭痛を鎮めます。

胃腸の働きを整え、吐き気を鎮める働きもあるため、胃腸が弱い方の頭痛薬としても適しています。

そのため、嘔吐・悪心などの消化器症状がある場合でも服用しやすくなっています。

ズキズキする頭痛、頭痛からくる吐き気で悩む方におすすめの漢方薬です。

 ・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)

四逆」の「」とは四肢、「」とは「逆冷」のことで、体の末端から冷えが上がっていくことを意味し、冬場の外出時の足先の冷えなどから始まり、次第に慢性的な手足の冷えに発展し、頭痛、吐き気、めまい、腰痛、坐骨神経痛なども引き起こします。

当帰」が血行を改善し、「茱萸」「生姜」が体を中から温めます。

 「呉茱萸」には胃腸を丈夫にする効果が、「生姜」には体の中の水の巡りを良くし、吐き気などを止める作用もあります。

冷え症改善の代表的な漢方薬で、慢性化してしまった冷えにも効果があります。

末端から冷えてくる末端冷え症の人に特におすすめで、ひどくなった冷え症でも効果を発揮してくれます。

■漢方から見た、肩凝りのメカニズム

漢方では、肩凝りを「気」と「血(けつ)」の巡りが滞っている状態と考えます。

ところが、この状態が何度も繰り返されると、「血(けつ)」の巡りも滞ってしまい、そうなると、動かすだけでは改善されなくなり、慢性的に痛むようになります。

また、巡りが悪くなると、徐々に「気」と「血(けつ)」が不足し、湿気や冷えが入りやすくなって肩を冷やします。

肩が冷えると、ますます「気」「血(けつ)」の巡りが滞り、痛むようになる、悪循環をもたらすようになってしまうのです。

■冷え症・肩凝りに効く漢方薬

西洋医学では、「血行不良」を改善させるためのビタミン類や、痛みを止める鎮痛薬などが使われます。

一方、漢方では、「気」と「血(けつ)」の巡りを良くすることで、凝りをほぐしていきます。

また、湿気を取り除いたり、冷えた部分を温めたりして肩凝りを改善します。

独活葛根湯(どっかつかっこんとう)

「独活葛根湯(どっかつかっこんとう)」は、「葛根湯」をベースに「独活(どくかつ)」と「地黄(じおう)」を加えた処方です。

熱を作る力を助けて体を温め、風邪や肩凝りを治していく「葛根湯」に、痛みを止める生薬や、「気」「血(けつ)」の不足を補う生薬をプラスしたことで、より肩凝りへの効果を強めた処方にしています。

慢性的な肩凝りに向いています。

 

 

いかがですか。

冷え症や貧血、低血圧も、改善するには、共通して基本的な生活習慣の改善がまず大切です。

もし、様々な冷え症対策をしても、なかなか改善されない場合は、一度、冷え症や貧血の専門医を受診して、徹底的に原因を究明されることをおすすめします。

単に冷え症や貧血だと思っていたのが、実はその背景に大変な病気が潜んでいたということもあり得るからです。

冷え症を改善する、体を温める飲み物とは?

冷え症改善に役立つ、体を温める飲み物には、どのようなものがあるでしょうか?

今回は、具体的な飲み物やサプリメントなどにについて、紹介していきます。

初めに注意したいのは、温かい飲み物を摂っているからといって、必ずしも体の中が温まるとは限らない、ということです。

例えば、暑い国で育つコーヒーや、製造工程で発酵していない緑茶や抹茶は、体を冷やす飲み物とされています。

そこで、本当に、体の芯から温める飲み物を紹介します。

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<白湯>

白湯(さゆ)は、冷え対策に良い飲み物と言われています。お湯を沸かして、体温よりも少し温度が高いくらいまで冷まして飲みます。

白湯を飲むと、胃腸の動きが活発になり、代謝が上がると言われています。そして、代謝が上がることでダイエット効果が得られるほか、体温が上がることで免疫力もアップすると言われています。

<紅茶、ほうじ茶、プーアール茶、ウーロン茶>

これらは、製造過程で発酵しているお茶です。

中でも、紅茶は、カフェインを含むため体温を下げるのでは?と思われがちですが、製造過程で発酵しているので、体温を上げる効果があると言われています。

また、朝に飲むことで、さらに効果が高まります。代謝が上がり、集中力もアップ。糖質を分解してくれる働きもあるので、朝にはピッタリの飲み物と言えるでしょう。

紅茶と同様に、お茶の葉を発酵させたほうじ茶は、含まれている「ピラジン」という成分が、血液のめぐりを促進して、体を温めてくれると言われています。

ほうじ茶には、生姜や黒砂糖を入れてアレンジして飲むのもおすすめです。

<黒糖シナモン茶>

シナモンは、体を温める効果が強く、血行を良くして冷えの症状を緩和すると言われています。

黒糖も体を温めてくれる上に、シナモンとの相性が抜群!相乗効果が期待できます。

紅茶にシナモンスティックや黒糖等を入れるだけで、簡単に作ることができます。

梅醤番茶

梅醤番茶うめしょうばんちゃ)とは、番茶に梅干しを入れた飲み物です。

梅干しには、体を温める効果があると言われているため、冷え症の人にはおすすめの飲み物です。

タンポポ茶、タンポポコーヒー、ゴボウ茶>

タンポポ茶やタンポポコーヒーは、タンポポの根を使用したものです。

利尿作用が高く、血行促進や新陳代謝を促進します。これにより、老廃物を排出し、冷え・むくみの改善やデトックス効果も期待できます。

ゴボウ茶を含め、地中で育った物から作られた飲み物です。

東洋医学でも、ゴボウは身体を温める効果があるとされ、気のめぐりを促す食材とされています。

ゴボウ茶に含まれるサポニンは、血流を良くする効果があり、肩こりや冷え症の改善が期待できます。

<ショウガ湯、ショウガ紅茶>

体を温めると言えば、ショウガです。ショウガに含まれるショウガオールが体を温めます。

そのままでは飲みにくいという人は、ハチミツをプラスすることで飲みやすくなります。

すりおろしたショウガを紅茶に入れたり、葛湯に入れたりするのもおすすめです。紅茶や葛湯の温め力で、よりポカポカに温まります。

<ココア、黒豆茶、ホット(赤)ワイン>

いずれも、ポリフェノールの血管拡張作用により、血流を良くしてくれます。

ココアに含まれる「テオブロミン」は、末梢の血管を拡張する効果があると言われており、血流を良くします。

体温を上げて、血圧を下げるほか、ポリフェノールが豊富なため、美肌やダイエットにも効果が高いと言われています。

自律神経を整え、リラックス作用もあるため、寝る前に飲むと良質な睡眠が期待できます。

黒豆茶は、貧血予防や、血行促進が期待できるお茶なので、冷え症の女性などには特におすすめのお茶です。

また、ノンカフェインで、お腹を温める効果があり、女性ホルモンのバランスも整えてくれると言われています。

ホットワインも、体を温める効果があると言われる飲み物です。

ホットワインは、赤ワインにシナモン、クローブ、カルダモン、オレンジ、黒糖またはハチミツを加えて作ります。

ちょっと体が冷えたなと思った時に飲むと、リラックスできて、体も温まるのでおすすめです。

<日本酒、紹興酒

製造過程で発酵しているため、体を温めます。

麹の甘酒>

米麹から作られた甘酒は、「飲む点滴」と言われるほど栄養価が高く、代謝を促進させて、体全体を温めてくれる飲み物です。

とろみがあって、胃に滞留する時間が長いので、温かさが持続します。

■冷え症を改善するサプリメントとは?

冷え症改善に、体を温める食べ物や飲み物をいろいろ紹介しましたが、中には好き嫌いの激しい人もいるでしょう。

体に良いのはわかるけれど、どうしても食べられない、飲めないという場合には、食べ物・飲み物に含まれる成分をサプリメントから摂ることで、ある程度補えます。

冷え症改善に効果的な成分とは?

サプリメントを選ぶ際に、ぜひ参考にして欲しいのが、冷え症改善に有効な成分が含まれているか、どうかです。その主な成分を以下に紹介します。

・ショウガオール

ショウガオールは、ショウガに含まれる精油成分で、ショウガにはこれ以外にジンケロールなどが含まれています。ジンケロールは、加熱によりショウガオールに変化します。

ショウガオールやジンケロールには、強い殺菌作用と活性酸素の消去作用があり、抗炎症・抗ガン・発ガン抑制に効果があると言われています。

ポリフェノール

ポリフェノールは、植物の苦み、渋味、色素の成分となっている化合物の総称で、血管拡張作用があります。

・ヘスペリジン

ヘスペリジンは、ポリフェノールの一種で、抗酸化作用や末梢血管を強化する作用があるため、血流を改善する効果、高血圧を予防する効果、コレステロール値を低下させる効果などが期待されています。

・ビタミンE

ビタミンEは、強い抗酸化作用を持つビタミンの一つで、体に様々な害を与える活性酸素から体を守る効果があります。

血管や肌・細胞などの老化を防止し、血行を促進するなど生活習慣病の予防に効果があります。

・ケイ素

 ケイ素は、骨、筋肉、皮膚、血管、内臓、髪、爪、脳など、人体のあらゆる場所に存在している必須ミネラルです。

様々な老化現象(エイジング)は、ケイ素の不足が大きく関わっているとされています。

このケイ素をしっかりと摂取することによって、血管の細胞の構成成分として働き、傷ついた血管壁や硬くなった血管を修復して、強くてしなやかな血管にしてくれます。

血管を改善することで、冷え症に効果があるだけでなく、生活習慣病の予防にも繋がります。

■冷え症を改善する料理を工夫しよう

体を温める食べ物を、いかに美味しく食べるか、それがとても重要なポイントです。

食材の組み合わせにより、体を温める効果をより高め、かつ美味しく食べられるよう、レシピを工夫しましょう。

また、調味料にも、体を温めるものと冷やすものがあります。

・体を温める調味料:みそ・醤油・塩・和風ドレッシング

・体を冷やす調味料:白砂糖・酢・マヨネーズ・バター・植物油・化学調味料

体を冷やす食べ物でも、体を温める調味料などを加えることによって、体を温める食べ物に変わることもあるので、食べ物の性質を知って、上手に利用しましょう。

例えば、野菜は生ではなく火を通し、塩味をつけて食べると良いでしょう。

また、「白米は体を冷やす」と言っても、玄米では、手がかかるし、時間もかかる・・・という場合は、五穀米や黒米を一緒に炊いたり、ごま塩をかけて食べるのも一案です。

いろいろ、試してみてはいかがでしょうか。

 

 

いかがですか。

冷え症を改善するには、体を温める食べ物と飲み物を日常的に摂ることで、抜本的に体質改善をはかっていくことがとても重要です。

ぜひ、これからの食生活の参考にしていただきたいと思います。

 

冷え症を改善する、体を温める食べ物とは?

冷え症改善に役立つ、体を温める食べ物には、どのようなものがあるでしょうか?

今回は、具体的に、野菜、魚介類、その他の食材について、紹介していきます。

■冷え症を改善する食べ物①~体を温める野菜

まずは、野菜です。

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生姜

漢方薬には7割に生姜が入っているほど、万病に効果があります。

血液の循環を良くして、体の芯から温めてくれる食材です。

特に、成分のショウガオールには、血流を良くして体温を上昇させて、脂肪や糖の燃焼を促進させる作用があります。

冷え症改善にとって、生姜はなくてはならない食べ物と言って良いでしょう。

にんじん

漢方では、にんじんは内臓を温め、血を補う効果があると言われています。体が冷えやすい方は積極的に食べるようにしましょう。

にんじんには、なんといってもβ-カロテンが豊富に含まれているのが特徴です。βーカロテンは、体内でビタミンAに変化し、万病の元といわれる活性酸素の働きを抑えます。

ごぼう

ごぼうは、根を食べる野菜ですので、体を温めてくれて、足や腰の痛み、残尿、頻尿、精力減退、足のむくみなどの下半身の不調を改善してくれます。

尚、にんじんとごぼうを一緒に調理して「きんぴらごぼう」にすれば、にんじんの栄養素を余すことなく効率的に摂ることができます。

にんにく

にんにくの体温アップ効果は絶大です。内臓を温め、代謝を上げて発汗・利尿を促すので、冷え症やむくみやすい方に特におすすめです。

玉ねぎ

玉ねぎは、野菜の中で最も糖質が多く、ほとんどがエネルギー源として使われます。

玉ねぎには特有の香りのもととなる硫化アリルが含まれていて、血液をサラサラにする働きがあり、さらに血管が若返って弾力を取り戻し、動脈硬化や高血圧を防ぎます。

この硫化アリルには、殺菌、防腐、発汗、利尿、解毒などの作用もあるので、余分な水分を出して、体を温める効果があります。

夏バテや疲労が溜まっている時は、ビタミンB1が豊富な豚肉と合わせて食べると、さらに効果的です。

冷え症体質の人は疲れがとれにくいので、ビタミンB1が多い豚肉や豆類と玉ねぎを使った料理を普段から食べるといいでしょう。

やまい

やまいもは、滋養強壮にすぐれた食材です。

やまいもは、胃腸の働きを良くしてくれるだけでなく、体もしっかりと温めてくれ、さらに、足腰の冷えや痛み、頻尿、骨粗しょう症などの老化現象にも効果的であると言われています。

長ネギ

冬の鍋に欠かせない長ネギは、風邪の予防に効果があります。漢方では、頭痛や鼻づまりなどの風邪の初期症状の治療に用い、体を温め、発汗を促す作用があります。

体が冷えやすい冬や冷え症の方は、鍋や煮物、汁物などに長ネギを入れて食べましょう。

体の内側からポカポカと温まり、免疫力がアップし、風邪予防になります。生姜と一緒に入れると、さらに効果が上がります。

ニラ

ニラは、ネギと同様、硫化アリルが含まれています。硫化アリルが血行を促進し、内臓を活発にして、体の内側からポカポカに温めてくれます。

ビタミンB1が豊富に含まれている豚肉と一緒にとれば、滋養強壮作用があるので、ぜひ豚肉炒めでスタミナアップをはかりましょう。

しそ

同じしそでも、赤じそと青じそでは違いがあります。赤じそは体を温めますが、青じそはそれほどでもありません。

漢方では、しそは心身の冷えを取り除くと言われるほど、あらゆる薬効を持ちます。

その効果の基となるのが、独特の香りの成分であるペリルアルデビドです。

栄養素の面でも、βーカロテン、ビタミンE・B2・Cなどが豊富に含まれていて、美容効果、動脈硬化の予防などにも効果があります。

また、余ったしそは、お風呂に入れると体が温まります。冷え症や神経痛、腰痛、生理不順などにも効果があります。

パセリ

ヨーロッパでは、薬用とされているほど栄養効果が高い食材です。

パセリには、βーカロテン、ビタミンE・B2・Cなどのビタミンが大変多く含まれていて、体の不調の原因となる冷えを改善して、美肌効果、眼病予防、胃腸・肝臓の強化があります。

その他、カリウムやカルシウム、鉄などのミネラルも豊富に含み、高血圧予防や骨の強化、貧血予防などにも効果を発揮すると言われています。

とうがらし

とうがらしの辛み成分であるカプサイシンは、血行促進、体温上昇の作用があります。

漢方では、この辛さが消化器系を温め、食欲を増進するとして、冷えによる消化不良や食欲不振の解消に使用されます。

この温め効果は、体の外側からでも有効です。

とうがらしを刻んでガーゼで包み、湯船に入れて入浴すると、体温が上昇し、リウマチ、神経痛、筋肉痛などの様々な痛みが改善されます。冷え症の方におすすめです。

その他、朝鮮人参、自然薯、ふき、かぼちゃ、じゃがいも、玉ねぎ、レンコン、やまごぼうヨモギ、くず、オオバコなども体を温めます。

■冷え症を改善する食べ物②~体を温める魚介類

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さけ

ピンク色の身をしているサケは、体を引き締め、温める効果のある食べ物です。

漢方では、胃腸を温め、消化吸収を促進し、気力を補う魚として有名です。

さば

さばの脂には、血栓動脈硬化を防ぐEPSと脳を活性させるDHAが豊富に含まれ、生活習慣病を予防してくれます。

そのほか、自律神経を調整し、肝機能を強化するタウリンの含有量は、魚の中でトップクラスです。

さんま

さんまは、弱った体にエネルギーを補給し、胃腸を温め、気や血の巡りを良くする魚として有名です。

まぐろ

まぐろの赤身にはが多く、良質なたんぱく質を含みます。血合いにはコレステロール低下と肝機能を強化するタウリンが豊富に含まれています。

また、脂ののったトロは、血栓動脈硬化予防、若返り効果があり、血中の余分な脂肪を減少させ、脳細胞を活性化するDHAを豊富に含んでいます。

かつお

かつおは、効率的に血液を循環させて血行をよくする驚くべきチカラを持っています。

かつおを食べると、貧血予防、消化吸収力アップ、持続力アップ、疲労物質の除去などが期待できます。

かつおの特に血合い部分に含まれている鉄分の量は、レバーに匹敵するそうです。

冷えからくる頭痛、肩こりなどを改善し、血液循環を助けて肌も髪も艶やかにしてくれます。

イカ

漢方では、イカの効能を養血滋陰といい、血を作り、体を潤して冷えを取り除く食材です。

胃腸の働きを高めるため、体力の衰えや精力減退の対策にもなります。

また、女性の場合は生理不順や更年期障害などの改善にも効果的です。

エビ

エビは、殻や身に体を温めるアスタキサンチンという色素を持っています。

この色素は、強力な抗酸化作用を持っていて、動脈硬化などの原因となる活性酸素の働きを抑えるため、生活習慣病の予防に役立ちます。

カキ

カキは、体を温め緊張を和らげ、不眠を解消し、精力をつける薬効の高い食材です。世界中で愛される理由は、その薬効の高さからです。

カキフライにすると、更に体を温める効果が高まり、寝汗の予防や胃酸過多の解消に効果的です。

あさり

あさりは、体内の余分な熱やほてりを取り、イライラを鎮めて精神を安定させます。

また、糖分の代謝を促すコハク酸を多く含み、血糖値を正常にする効果も期待できます。

低脂肪で、良質なたんぱく質と鉄も多く含むため、冷え症の改善に効果的です。

しじみ

しじみは、日本では古くから肝臓を強くする食材として親しまれており、体を温める効果がある食べ物です。

また、しじみには血液の構成成分となる鉄や、ビタミンB12、カルシウムなども豊富に含まれています。

体が冷えやすい方は、朝から栄養たっぷりのしじみの味噌汁を飲みましょう。

明太子

ピリッとした辛みがおいしい明太子は、体を温める食べ物です。明太子は生殖器なので、食べれば滋養強壮に効きます。

わかめ・昆布・ひじき

これらの海藻類は、血行を良くし、余分な水分を排泄して、体を温める食べ物です。

ビタミン・ミネラルの含有量は、野菜よりもはるかに多く含まれています。

■冷え症を改善する食べ物③~体を温める肉類、その他

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牛肉・鶏肉・豚肉

漢方では、肉は胃腸の働きを良くし、筋肉を強くし、排尿を促し、むくみを取ると言われています。

中でも牛肉は、必須アミノ酸を豊富に含む良質なたんぱく質源で、胃腸を丈夫にして消化吸収を高める働きがあります。

また、体を温める作用が非常に強いので、冷え症体質の人は積極的に肉を食べるようにすると、虚弱体質が改善されます。

鶏肉は、低脂肪で、体を温め、牛肉と豚肉の10倍ものビタミンンAを含みます。

豚肉は、ビタミンB群が豊富で、特にビタミンB1が牛肉の約10倍も含んでいます。ビタミンBは炭水化物や糖質を分解し、効率的にエネルギーに変える働きがあります。

また、豚肉には血を作るビタミンとして有名なビタミンB12も豊富に含み、脳内を働きを活性させます。

そば

そばは体を温め、消化がよく、胃腸に負担がかかりません。

これにネギや七味唐辛子をたっぷりかけて食べると、ネギに含まれている硫化アリルや唐辛子のカプサイシンの効果で血行が良くなり、体を温めて血液をきれいにしてくれます。

梅干し

塩漬けされた梅干しは体、を温める食べ物です。老廃物や毒物を解毒し、血液を浄化する働きがあるので、下痢や腹痛のときに有効です。

漬け物

漬け物は、胃弱、アレルギー、貧血などの陰性体質を陽性へ改善してくれる食べ物です。

塩、みそ、酒かす、ぬかなどに漬けて発酵されている漬け物は、熱を加えていないので野菜のビタミンがそのまま摂れ、植物性の乳酸菌が豊富で、腸の働きを活性化させて免疫力を高めます。

納豆

発酵食品の代表格である納豆は、脳卒中、心疾患、がん、認知症骨粗しょう症、そして糖尿病などすべてを予防するパワフルな食べ物です。

さらに納豆は、発酵の過程で様々な酵素が生み出されています。その一つに、SODという活性酸素を除去する酵素があります。

チーズ

チーズは、乳を乳酸菌や酵素の働きで固めて水分を除いた食品です。牛乳は体を冷やしますが、チーズは体を温める食べ物です。

体の栄養バランスをコントロールしよう

大切なのは、食べ物の性質を活かして、体の栄養バランスをコントロールすることです。

冷え症だからといって、体を温めるものだけ食べれば良いというわけではありません。

体を冷やす食品は鎮静作用もあるため、 火を通したり、体を温める食品と組み合わせて、上手にバランスを取っていきたいものです。