健康ダイエットには、ランニング・ウォーキングがおすすめ!

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運動をしないでメタボになるのは、人間だけではなくペットや動物園のサルでも同じです。

ただ、自らの意思でダイエットに取り組めるのは、人間だけです。

とは言うものの、「言うは易し、するは難し」なのが、ダイエットです。

そこで、今回は、ダイエットに有効な運動療法について紹介します。

一般に、成功するダイエット法の特徴には、基本的に次の3点が挙げられます。

1.運動の習慣をつけてエネルギー貯蔵庫を形成し、ダイエットを楽に実行できるようにする。 また、エネルギー貯蔵庫の形成により、脂肪が形成されない体質にする。

2.体重測定および一定速度の歩行または走行距離を測定し、これらをグラフ化することにより、前日の食物摂取量と体重の増減の正しい理解ができ、毎日のダイエットに反映できる。

3.誰にでも比較的実行しやすい「一日1食」ダイエットを実施する。

ダイエットの最終的成功のポイントは、エネルギー貯蔵庫の確保にあります。

エネルギー貯蔵庫の形成ができれば、 貯蔵グリコーゲンが分解して血液中にエネルギ  ーが供給されるので、グリコーゲンが枯渇することなく空腹物質の遊離脂肪酸が放出されて、飢餓状態になることはありません。

また、多くの食べ物を摂取しても、 貯蔵庫が大きければ、脂肪に取り込まれる前にグリ コーゲン貯蔵庫に保存されます。

そして、エネルギー貯蔵庫の形成ができれば、貯蔵庫からグリコーゲンが分解されて、満腹物質であるブドウ糖が供給されるので、空腹感が抑制され、ダイエットが容易になるのです。

ダイエット成功の最重点は、毎日の運動習慣形成によるエネルギー貯蔵庫の確保です。

1日の運動量としては、平日1日最低10,000歩で、土曜・日曜日には平日よりも多く 15,000 歩以上とし、1週間で1日平均 12,000 歩以上とすることです。

この 1 日平均 12,000 歩の運動量は最低ラインです。

これ以上でないと、体重がダイエット前に戻る可能性が高くなります。

健診で、メタボと疑われたら、 保健師や管理栄養士らに摂取カロリーや運動の指導をしてもらいましょう。

最長半年間は指導を受けて、目標達成度合いを評価しましょう。

メタボの問題は、日本では2006(平成18)年か ら急に問題化されました。

そのためか、街中でもランニング・ウォーキングの実施者が急増しています。

■ランニング・ウォーキングの素晴らしい効用とは?

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ダイエットに成功するためには、どうしても運動習慣の形成が必要です。

しかし、ダイエットが必要なメタボの人は、概して運動が苦手で、運動が習慣になっていない人が多いのです。

メタボの人でも気軽に続けられる運動として、おすすめなのがランニング・ウォーキングです。

 ランニング・ウォーキングの驚くべき効用とし て、次の10項目が挙げられます。

1.頭の働きが著しく向上する。

2.ストレスの根本的解消に最も良い。

3.プラス思考やヒラメキが生まれる。

4.簡単に痩せられる。

5.長寿になる。

6.生活習慣病の予防や治療にもなる。

7.基礎体力が増強する。

8.腰痛や膝の痛みの予防となり、各種アレルギ ーの予防にもなる。

9.気分が爽快になる。

10.その他の効用

・各種のスポーツの準備運動となり、怪我の予 防になる。

・禁煙しやすい。

・各種の病気の予防と治療になる。

ランニングとウォーキングは、効用の内容は同じで、ただ効用の程度がやや異なるだけです。

ランニングが少しきつそうだと感じる人は、まずウォ ーキングから始めてみるのが良いでしょう。

ランニングの特に素晴 らしい上位3つの効用について、解説します。

1.頭の働きが著しく向上する

ランニングを継続して、最も有り 難いと実感するのがこの効用です。

ランニングを 続けていると、ランニング中に物事を良い方向に考えら れ、思考力が著しく向上します。

複雑で難しい問題であっても、ランニング中は高度な集中力で考えることができて、机の前で考えるよりも遥かに良い結果を得やすいのです。

この ことは、ランニングをすることにより、体全体の血流が多くなり、脳の血流も多くなって脳が働きやすくなるものと考えられています。

スポーツ科学が専門の藤原健固(けんご)氏(元中京大学体育学部教授)は、「歩きの科学」(1988)年、講談社刊) の中で、歩いたり走ったりすることによる7つの効用を、以下のように挙げています。

①気分が爽快になる

②やる氣が出る

③決断力が高くなる。

また、歩くことで脳に多量に酸素を供給し、 脳の働きに効果的に作用する結果として、

④記憶力の向上

⑤思考力の向上

⑥集中力の向上

⑦ヒラメキの向上

これらのことは、毎日のランニングで自覚できるでしょう。

とりわけ、7番目の「ヒラメキ」は、芸術家に とって大変有り難いことであり、作曲家などは、ベートーヴェンのように、森を散歩して名曲を生み出していることでも分かります。

ランニング中、これまで1度も考え たことの無い思いがけないアイデアが頭に浮かび、大きな成果に結びつくことが多くあります。

「ヒラメキ」のようなものは、ランニング中の5kmコースの1周目、2周 目、3周目を比較すると、走る距離が長いほど積極的な事や「ヒラメキ」が現れるケースが多く、3 周目に良い「ヒラメキ」が生じやすいようです。

2.ストレスの根本的解消に最も良い。

健康維持のために、ストレスは一刻も早く解決しなければならない問題です。

しかし、本人にと っては容易に解決できない難問がストレスなのです。

男性は、このストレスを主に楽しいスポーツ や酒を飲むことで処理し、女性は、主におしゃべ りや美味しい食事で処理している、と言われています。

しかし、 これらの方法では、完全には解決できません。

これらにより、ストレスの一時的な圧迫から解放されはしますが、ストレスの根本的問題が処理されていないので、再びストレスの圧迫を受けることになるからです。

ストレスは、考え考えても解決できない難題として残った問題ですから、改めて机の前で考えても処理できない問題です。

そして、単なるストレスの発散では、ストレスの問題そのものは変化していないので、解決になりません。

それでは、一体どうすれば良いのでしょうか?

それは、ランニングやウォーキングをすること です。

ランニングやウォーキングでは、机の前での思考力よりも1.2~2倍も高いと言われ、その上、 集中力、判断力や「ヒラメキ」が発現するために、 ストレスの難問を考える場として最適であると考えられるからです。

ランニングやウォーキング 中の思いがけないアイデアで、多くのストレス問題が解決されています。

そして、机の前での思考力に比べ、決断力が高まり、アイデアを実行し ようと決心しやすくなるのです。

■心構えの変革で、プラス思考を続けよう

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3.プラス思考やヒラメキが生まれる。

ランニングやウォーキングは、さらにプラス思考やヒラメキを活発にします。

プラス思考をすれ ば、体に良い脳内モルヒネ(ベータ・エンドル フィン)が出ます。

脳内モルヒネは、気分を良くするだけでなく、血管の収縮を抑えて血液をサラサラ流れるようにし、老化や生活習慣病に関連の深い活性酸素の害を少なくします。

そして、記憶力の向上、やる氣、忍耐力や創造力を発揮させるなど、健康維持に最も大切な物質です。

常に、 この脳内モルヒネを分泌すれば、健康が維持できるだけでなく、心の持ち方や 志(こころざし)をプラスにして遺伝子をONにできると、大脳生理学者遺伝子工学の専門家は語っています。

普段我々が口にする言葉の中には 「忙しくて、嫌になってしまう」「私は、どう してもタバコを止められない」「どうしても食べ 過ぎる」「私の目には輝きがない。疲れた表情で 嫌になる」などの消極的なものがあります。

こ れらの消極的な考えを取り除くには、消極的な心構えから積極的な心構えに転換することが最も大切です。

その一つのきっかけ作りに、ランニングやウォ ーキングが有効です。

■肥満にならない7つの注意点

最後に、食事や日常の生活で注意すべき、一般的な点について紹介します。

第一に、ゆっくり食べ、少しの量で済ませることが 大切です。運動不足の人は、食事前に血糖値が低下して、必要以上に空腹感に襲われやすく、食事 を始めても血糖値の上昇が遅く、食べ過ぎになりやすいのです。

第二は、夕食後の間食は体脂肪になりやすいの で、できる限り避けることです。その方法として、 食物を見えない場所に置くか、また余分に買わな いことが大切です。

第三は、「ながら食い」をしないことです。本を読 みながら食べる、テレビを見ながら食べる、音楽 を聴きながら食べる、等をしないことです。

第四は、空腹感の強い時に、スーパーに入って買い物をしないことです。ついつい食料品を買い過ぎてしまうからです。必要な食料品は、空腹でない時に準備しておきましょう。

第五は、日々の生活において、これまでよりも 運動の機会を増やすことです。買い物や通勤にお いて、電車・バスや自動車の利用をできるだけ減らして歩くようにしたり、エスカレーターやエレ ベーターを利用しないで階段を歩くことを心がけましょう。

第六は、食後に早くテーブルを離れるか、残った食物を早く片付けることです。手の届く所に食べ物があると、どうしても手が伸びてしまい がちになるからです。

第七として、食物のカロリーを知っておくこと です。カロリーオーバーにならないように気を付けることが容易になります。

 

以上、基本的な食生活などの生活習慣に気を付けて、運動習慣を維持できれば、自ずと健康的な体を保っていけるでしょう。

 

 

 

ダイエット成功に欠かせない「空腹軽減法」とは?

■肥満は、食べ過ぎよりも運動不足が大きな原因だった!

前回の「ダイエットは、なぜ難しいのか?」で、「ダイエットには、克服しなければならない3つの難問がある」と述べましたが、今回は、その中の第3「ダイエットを実施するためには、人間として最大の楽しみである食欲を抑制する必要がある。」について、紹介します。

一般に、医師からメタボリックシンドロームの警告を受けてダイエットを実施しなければならない人は、耐え難い厳しい食欲と戦わなければなりません。

そのために、ついついダイエットの継続が困難となってしまいがちです。

従って、食欲との戦いに耐えやすくする必要があり、その対策として、次の 3つが挙げられます。

1.運動することにより、大きなエネルギー貯蔵庫を持ち、空腹感を著しく小さくする。

2.食物摂取による空腹特性を理解して、利用する。

3.空腹状態の効用を熟知し、空腹感を健康のバロメーターとして利用する。

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肥満は、一般には食べ過ぎが原因であると言われています。

しかし、実際にはそうではなく、運動不足が大きな原因なのです。

なぜなら、肥満の人と普通の体格の人を比べ、食事量と運動量について調べると、食事量はほぼ同じでも、肥満の人は運動量のみ著しく少ないということが」分かったのです。

すなわち、肥満の人は、自分が肥満であることを自覚しているせいか、日頃からあまり食べ過ぎないように食事量のセーブを心掛けているケースが多いようなのです。

しかし、食事量は必ずしも多くはないにもかかわらず、それ以上に運動量が著しく少ないために、結果的に必要以上の食物を摂取していることになってしまい、肥満になるのです。このことは、ネズミの実験でも証明されています。

従って、肥満にならないようにするためには、食物を控えめに摂取するように気を付けるよ りも、運動を多くするように心掛ける方が効果的だということになるのです。

運動を積極的に行うことは、単に肥満の予防になるだけでなく、あらゆる内臓機能を向上させ、免疫力を高めるので、生活習慣病の予防になることはご存じの通りです。

運動習慣ができていないと、エネルギー貯蔵庫が形成されないので、空腹感が強く、食事の際、自ずと早食いになる傾向が強くなります。

これらを防ぐ手段として、通常の食事時間の約1時間前に、少しの飲食物を摂取しておくと、空腹感が弱まり、食事の際にも早食いや過食になりません。

約100kcalのジュースでも、激しい空腹感が抑えられます。

■空腹感こそ、健康のバロメーター!

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空腹感の効用を熟知することも重要です。

もし、「強い空腹感」が「体に悪い」と考えている人にとっては、空腹感は耐え難いものとなり、その反動として過食に陥りやすくなってしまいます。

逆に、空腹感は体にとって最高に良い状態であると理解できれば、空腹感が心地良いものに感じられます。

いわゆる「腹八分目」が体にとって最高に良い状態の継続であると自覚できれば、自ずとダイエットを実施しやすくなるはずです。

しかし、一般には、空腹感の素晴らしさについて、あまり理解されていないように思えます。

100歳以上の方の健康長寿の秘訣について、昔から示されている「3つの秘訣」があります。

すなわち、1.生き甲斐を持つ 、2.くよくよしない、 3.腹八分 です。

最後の3つ目の「腹八分」から、空腹感の大切さを理解して欲しいと思います。

私たちは、普段体調が悪ければ食欲がなく、空腹感がありません。

風邪気味のような場合、空腹感を感じたならば、もう風邪から回復しつつあると認識して良いでしょう。

つまり、空腹感は健康状態のバロメータと理解できるのです。

歯が痛い、喉が痛 い、頭が痛いなど、体の各所の不調も、心地良い空腹感が訪れれば、これらの痛みから解放されていることを表します。

そのために、これらの痛みに直面したら、薬を飲む前に、まずダイエット(減食)を始め、空腹感が発現するのを待つのが賢明です。

東洋医学と自然療法を探求し、ニンジン・リンゴジュースによる断食療法を指導している石原結實(いしはら ゆうみ博士の「食べない健康法」(2008年、東洋経済新報社刊)には、食べないことの効用として、 次のような効能が挙げられ、空腹が「万能薬」として理解されています。

1.老化防止になり、寿命が長くなる

2.がんの予防

3.免疫力の向上

4.加齢関連疾患の予防

5.心臓病に良い

6.炎症性疾患に良い

7.大・小便の排泄が良くなる

8.身体のだるさがとれる

9.頭脳が明晰になる

10.性欲が強くなる

11.ストレスに強くなる 

■ダイエットを無理なく成功させるには、少食の習慣を身に付けよう。

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また、生涯現役を貫き105歳で天寿を全うされた日野原重明聖路加国際病院名誉院長は、晩年、1日の平均摂取カロリーは1,300kcalで、朝食はジュース程度、昼は牛乳と数枚のビスケット、夕食のみ通常食とされていました。

高齢者の1日に必要なカロリーは、通常1,500kcal と言われているので、その値よりも少ないので驚かされます。

さらに、睡眠は1日6時間弱で、本の執筆のために土曜日は時々徹夜をすると語っておられたので、驚嘆します。

石原結實および日野原重明の両氏の著書から、 少食健康法の素晴らしさが理解され、ダイエットの実施は、健康維持に大変良いと理解すれば、ダイエットの空腹感が苦痛でなく、心地よい刺激となり、空腹の苦しさを軽減できます。

イスラム教の行事である「ラマダン」は、約1ヵ月間、日の出から日没までの時間絶食するものです。

イスラム教徒に「なぜ断食をするのか」と尋ねる と、「断食をすることで豊かな人々も空腹感を知り、貧しい人々の辛い思いを共有するため」とか、「空腹や喉の渇きを味わうことで、 死すべき人間の運命を実感し、信仰を新たにする」というような説明を受けることが多いようです。

宗教行事として、空腹の大切さ、ダイエットの大切さを教えるものと理解できますね。

宗派に関係なく、「ダイエット=腹八分」と理解すれば、健康のためのベストコンディションとして、常に軽い空腹を感じる状態を保つことが習慣化できるでしょう。

ダイエットは、なぜ難しいのか?

■今や肥満は、世界中の問題となって いる。

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米国の環境団体「ワールドウォッチ研究所」が、 国連や各国の研究機関の資料をもとに発表したレポート「Vital Signs Online(地球環境データブック・オンライン)」では、「世界の肥満成人数(BMI=体格指数が、25以上)は、2002年の14億5,000万人から2010年には25%増加して、19億3,400万人に跳ね上がった」と報告しています。

さらに、世界肥満連合(WOF)によると、2016年の時点で、BMIが25以上30未満の過体重の成人の数は世界で13億700万人、BMIが30以上の肥満の成人の数は6億7,100万人に上るそうです。

世界中が否応なく肥満蔓延への道を突き進むことが、ますます懸念されます。

以前は、欧米社会のものと思われていた肥満の問題が、今日ではグローバルに広がっており、その傾向はさらに強まるだろうということが明らかになったのです。

とりわけ目立つのは、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)だそうです。

有効な対策をしないでいると、2025年までに世界の成人の5人に1人が肥満になる可能性があり、内3分の1はBMIが35以上で、医学的な介入が必要な高度な肥満ということです。

肥満や過体重の原因は、食べ過ぎや運動不足、睡眠不足や睡眠の質の低下、生活リズムの乱れ、過剰なストレスなど、不健康な生活スタイルが続くことです。

食事で摂取したカロリーが、消費するカロリーを上回ると、体重が増えるわけで、摂取カロリーと消費カロリーのアンバランスは、日本を含む世界中で問題になっています。

世界で共通して見られる、肥満になりやすい生活スタイルは以下の通りです。

・脂肪や糖質の多い、エネルギー密度の高い食品を摂り過ぎている。

・運動不足が増えている。座ったまま過ごす時間の多い形態の仕事が増え、また乗用車などの交通手段が発達し、都市化も進んでおり、体を動かす機会が減っている。

■ダイエットの難しい点とは?

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1980 年にワシントン・ポストが実施した調査では、米国では過去70 年間で2万6,000 件のダイエットの方法が発表され、それらの方法で成功したのは200人中10人に過ぎませんでした。

そのわずかな成功者も、減量体重を維持できた人は 1人だけで、最終的成功者は0.5%に過ぎません。

ダイエットは国際的に重大な問題ですが、ダイエットの本質には不明な部分が多いため、最終的な成功への道も明らかになっていません。

一般的に、ダイエットには、次のように、克服しなければならない3つの難問があると言われます。

1.リバウンドを含めた、3種類の体重の大きな変化。

2.減量を達成しても、ほとんどの人は元の体重に戻ってしまう。

3.ダイエットを実施するためには、人間として最大の楽しみである「食欲」を抑制する必要がある。

上記第 1 の 、3種類の体重の大きな変化」とは、以下の通りです。

①減食を開始すると、体重が直ちに極端に減量する。

②減食を終了すると、体重が逆に極端に増量する。

③食事の摂取量および運動量が同じ、すなわち エネルギーの摂取量と消費量が一定なのに、体重が変化する。

スポーツ科学では理解できない 「体重の不思議」とは、この時の極端に大きな 変化のことなのです。

ダイエットは、「食欲抑制」という困難に挑戦することですが、3種類の大きな変動のために混乱して、多くの人はダイエットの途中で諦めてしまいます。

その上、この混乱を乗り越えて減量を達成しても、体重が元に戻ってしまうために、減量した体重を維持するという最終的な成功が非常に困難になります。

■体重の大きな変化とは何か?

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ダイエットを開始すると、①のダイエット開始時の大きな変化が現れます。

これは主として、食物の摂取量の減少に伴い、体内で必要な水分や消化液量が減少することによるものです。

前述した 3 種の大きな変化のうち、一般に知られているのは、② の「リバウンド」と呼ばれている、ダイエット終了時に現れる大きな変化です。

さらに、多くの人は、ダイエットを開始し、食欲と戦いながら減量に挑戦しますが、理解できない ③ の変化に混乱すると、知らない間に再び食物摂取量が増加してしまいます。

その結果、大きな増量となって、ショックを受け、減量の挑戦を断念してしまうことになるのです。

食事の量、運動量が同じ、すなわち、エネルギ ーの摂取量と消費量が一定なのに、体重が 2kg 以上も変化する「体重の不思議」とは、心の状態や体の状態の特別大きな変化に関連しているだろうと推測できます。

例えば、体重が軽ければ、心身共に軽快に感じ、運動や仕事も活発に行えるでしょう。

逆に、体重がいつもより重い状態では、調子も今一つで、仕事を始め何をするにも注意が必要になります。

また、 体重が 1.0~1.5kg 重い場合には、体に何らかの不調を自覚しやすくなり、食欲も低下し、食べる量が少なくなるでしょう。

■減量達成後、なぜ元の体重に戻ってしまうのか?

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第2についてですが、減量達成後、体重はなぜダイエット前の状態に 戻ってしまうのでしょうか?

その理由は、食物を摂取する際のエネルギー貯蔵庫の大きさと関係しています。

エネルギー貯蔵庫とは、グリコーゲン貯蔵庫である筋グリコーゲンと肝グリコーゲンの貯蔵庫のことです。

日頃、運動を心がけている人は、体に大きな運動エネルギー貯蔵庫が形成されているのです。

この貯蔵庫が大きい人は、食物を摂取しても、そのエネルギーを直ちに脂肪として貯蔵する前に、運動エネルギー貯蔵庫に保管します。

つまり、日頃運動を心がけている人は、エネルギー貯蔵庫の筋グリコーゲンと肝グリコーゲンの貯蔵量が多いのです。

しかし、日頃運動しない人は、この貯蔵庫の必要性があまりないので、運動エネルギー貯蔵庫が小さいのです。

このために、摂取した食物の大部分のエネルギーは運動エネルギー貯蔵庫ではなく、脂肪組織へ貯蔵されることになります。

ダイエットの必要な人は、 スポーツマンと比べ、特に筋グリコーゲン貯蔵庫 が著しく小さいのです。

食後短時間で、これらの 小さい貯蔵庫は一杯になり、余分なエネルギーは脂肪組織へ貯蔵されることになります。

一方、ス ポーツマンは、これら筋グリコーゲンと肝グリコーゲンの貯蔵庫が大きいので、食後それぞれに供給され、脂肪組織へは貯蔵されま せん。

すなわち、肥満になる心配はないのです。

ダイエットの必要な人が、ダイエットを実施し、 減量達成後、なぜ元の体重に戻ってしまうのか、それは、ダイエットの必要な人は、通常、運動習慣がなく、大きな運動エネルギー貯蔵庫を形成していないからです。

運動習慣が形成できれば、筋グリコーゲン量と肝グリコーゲン量が多くなり、飢餓のような空腹感はなくなります。

すると、肥満の人のように早食いすることがなくなり、食べ過ぎることがなく、ま た、多く食べても脂肪にならず、グリコーゲンとして貯蔵されます。

運動しなくなると、食べる量はやや少なめになりますが、グリコーゲン貯蔵庫が著しく小さくなるので、余ったエネルギーは脂肪として貯蔵されることになって、肥満になるのです。

スポーツマンが運動を止めると肥満になるのは、そのためです。

 

(続く)

 

行動分析学の理論で、喫煙行動を消去するには?

■禁煙を成功させるのは、とっても難しい!

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わが国で、現在法律で認められているものの、けっして望ましくない行動の最たるものとして、「喫煙」が挙げられるでしょう。

この、医学的にも社会的にも極めて望ましくない「喫煙」行動を消去するにはどうしたらよいでしょうか?

ニコチン依存症の治療や禁煙を成功させるために、世界中の医学・生理学・心理学などの専門家たちが、様々に試行錯誤しながら効果的な対策に取り組んでいます。

けれども、残念ながら未だ、決定的な禁煙方法は確立していません。

もし、確立に成功したら、それこそ「ノーベル賞」ものでしょう。

それほどまでに、タバコの魔力は一筋縄ではいかないほど恐ろしいのです。

現在行われている禁煙アプローチの主流となっている行動療法の基礎理論となっているのが行動主義の心理学、すなわち「行動分析学」です。

今回は、その行動分析学の立場から取り組まれている禁煙への方法論について、少し紹介しようと思います。

行動分析学とは、環境を操作することで行動がどの程度変容したかを記録することによって、行動の「原理」や「法則」を導き出すもので、これにより、行動の「予測」と「制御」が可能になるという考え方です。

その成果は、人間や動物の様々な問題行動の解決に応用されています。

禁煙への方法論として、行動分析学の観点からは、やや専門的になりますが、次の3点が考えられています。

①「喫煙」を強化している要因を取り除く。
②「喫煙」に対して、嫌悪刺激または罰を与え、強制的に止めさせる。
③「喫煙」を我慢すること(すなわち禁煙もしくは減煙)に対して、それを大いに助長させるような効果的な要因を積極的に与える。

まず、1番目についてですが、一般的に喫煙常習者は、喫煙の「メリット?」として、「嫌なことやイライラが募った時に、一服するとホットした気分になり、ストレス解消になる・・・」とか「肥満予防になる」などといったことを挙げます。

実は、これらは全て錯覚(*参照)なのですが、喫煙常習者はそもそも喫煙が日常の生活習慣となってしまっており、その大きな要因となっているのが「ニコチン依存症」(医学的には「病気」と見なされています)です。

このニコチンを取り除くのは、タバコときっぱり縁を切るしかないわけで、また生活習慣を改めることも「言うは易く、するは難し」で、なかなか容易ではありません。

従って、①の方法は、現実的にはかなり実現困難でしょう。

*一服して、すーっと気分が安らぐような感じがするのは、軽度の一酸化炭素中毒症状の表れです。また、「タバコを止めたら太った」のは、そもそも喫煙によって阻害されていた食欲が正常に戻ったためで、むしろ食欲が出て、健康な状態になったと喜ぶべきです。太るのは、タバコを止めたからではなく、運動不足など別の原因によるものであることをお忘れなく!

■喫煙に対して、嫌悪刺激または罰を与える

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喫煙行動を消去する2番目の考え方は、喫煙に対して嫌悪刺激または罰を与える方法です。

やや昔になりますが、アメリカの研究実験では、タバコを吸う度に軽い電気ショックを与えたり、本人の嫌いなタバコの銘柄を強制的に吸わせたり、タバコを長時間連続的に吸わせて気持ち悪くさせたりして、喫煙そのものに嫌悪感を植え付けることを狙いとした処方が行われてきました。

いかにもアメリカ的と言えば言えなくもないですが、これくらいの荒治療でないと、タバコ(ニコチン)の魔力からは逃れなれないということでしょうか。

我が国では、「タバコは身体に悪い」と、もっぱら喫煙のデメリットを啓蒙していますが、それを承知しながら吸い続けるスモーカーが一向に減らないのはなぜでしょうか?

それは、タバコを吸っても、必ずしも直ちに健康を害するわけではないからです。

つまり、「いつか肺ガンになるかも知れないが、それはまだずっと先のことだし、それに皆が皆ガンになるわけではない」とお気楽に考えているからです。もっとも、これはごく自然な考えと言えるかも知れません。

行動分析学の基本理念は、「行動を規制しうるのは、その行動直後の結果次第である」ということに要約できます。

すなわち、タバコを吸ったとたんに、気分が悪くなったり、健康を害するようであれば、よほど重症のニコチン依存症患者でない限り、誰でもタバコを吸うのを止めるでしょう。

例えば、風邪をひいて、喉がイガイガして痛みを感じるような時は、喫煙者と言えどもさすがにタバコを吸う気にはならないでしょう。

無理してタバコを吸っても、すぐにゴホゴホと咳き込んだり、不快感に襲われるからです(ただし、風邪が治れば、すぐ元通りに吸い始めてしまうのが困りものですが)。

しかし、タバコを吸った20年後に肺ガンになるかも知れないという警告程度では、喫煙を止める大きな要因にはなり得ないのです。

嫌悪刺激や罰は、あくまで喫煙の直後に生じないと効果がないのです。

それに、こうした嫌悪刺激や罰を与える方法は、人道的な見地からも決して好ましい方法とは言えません。

結局、実験ならいざ知らず、日常生活ではほとんど現実的ではありません。

■最も効果的なのは、禁煙に「褒美」を与えること!?

 

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喫煙行動を消去する3番目の考え方は、減煙および禁煙行動に対してそれを強化する要因を与えることです。

分かりやすく言うと、何らかの「褒美」を与えることです。

例えば、喫煙を1本我慢する度に10円貯金するとか、です。

10円では金額が小さ過ぎると思えば、もっと多くしても良いでしょうが、その報酬は他から貰うのではなく、自分のお小遣いの中から捻出するということをお忘れなく。

つまり、毎日タバコ1箱吸う人は1日につき600円、1ヶ月で18,000円、1年では20万円以上の出費になるところを、禁煙によってタバコ代の出費を抑えて、その分自由に使えるお小遣いに回していこうという方法です。

仮に1箱20本入りで600円として、毎日20本吸えば600円の出費ですが、もし19本で納まれば、1本あたり30円を自分への褒美として積み立て貯金していくのです。

最初は、ごくごく小さな節約の成果と思うでしょうが、1ヵ月続ければ、900円になります。

節約の本数を毎日1本から2本、3本と増やしていけば、結構な金額になります。

一般の喫煙者にとって、いきなり「1本も吸わない」という禁煙は厳し過ぎて無理に思えても、「1、2本我慢するだけ」なら、続けやすいのではないでしょうか。

これを、「ちりも積もれば山となる」方式で地道に続けるのです。

そして、ある程度まとまって貯まったら、美味しいものを食べに行こうとか、旅行に行こうとか、その使い道を考える楽しみも味わえるでしょう。

人によっては、「喫煙したら1本につき100円の罰金を科す」といったペナルティーの手段を取る方が効果的かも知れませんが、絶えず誰かが監視するわけにもいかないでしょうから、あまり現実的とは言えません。

人間心理の面から考えても、目標達成に失敗したら「罰」が待っているというプレッシャーよりも、成功したら「褒美」が貰えるというポジティブ思考の方が、実際の成功率は高いですし、人道的にも好ましいと言えます。

もちろん、喫煙を我慢できたら、すなわち本当に減煙(節煙)したかどうかは、他人の監視によるものではなく、あくまで自分自身の自己申告に頼ることを前提とします。つまり、性善説に基づく自己管理です。

全然減煙していないにもかかわらず貯金するといったゴマカシは、良心に反する行為だということを自覚しなければなりません。

もっとも、その場合は自分のお小遣いが増えないだけですが。

こうすることで、上手くいけば、1日40~60本吸っていたタバコが、次第に本数が2割減から3割減、さらに5割減・・・と、漸次減っていくことが知られています。

そして、この減煙の過程を毎日グラフにして、見えるところに貼っておくと、さらに効果が高くなります。

このやり方は「減煙法」と言って、完全禁煙へのプロセスとして、かなり有力な方法として注目されています。

毎日40~60本吸っていたタバコを、明日からいきなりゼロにする「禁煙」に比べると、少しずつ減らしていく方が、ニコチンの禁断症状に伴うストレスやプレッシャーが少なく、誰にでも続けやすいという大きな利点があります。

こうした単純な方法でも、とりあえず試してみる価値はあると思いませんか?

どうやって、タバコを止められたか!

「禁煙はたやすいことだ。私はすでに何千回もやった・・・」という名言?というかジョークがあるほど、禁煙は始めるのは容易ですが、続けるのは非常に難しいとされています。

タバコを吸ったことのない身には、喫煙者の心理など分かるはずもありませんが、私の友人(男性)の、タバコにまつわる経験談を紹介したいと思います。時代は、かなり昔?の話になりますが・・・。以下、その友人の回想になります。

■タバコは、大人へのパスポート?

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「20歳になって、初めて吸ったタバコはハイライトでした。率直なところ、ほとんど上手いとは思えなかった印象が記憶に残っています。

やっと大人になったという、証みたいなものだったでしょうか。

もっとも、ハイライト、ピース、ホープなどの美味しさが分かるのは、かなりの喫煙「通」だということでした。

やがて、いつの間にか喫煙が日常的になって、ハイライト、ロングホープ、ショートホープ、ピース、セブンスター(今の若い人たちにはあまり馴染みがないでしょうね)などの国産タバコを始め、ダンヒル、ラーク、ケント、マールボロ、オールドスプレンダー、といった外国タバコなど幅広くいろいろな銘柄を吸って、自分の好みに合うものを探していました。

そうした中で、ピースはちょっとキツイし、ホープは確かに「タバコを吸っている」という味わいを感じられるほど美味しいのですが、たくさん吸うには少々ヘビーな気もしました。

当時はまだ円が安かったので、洋モクは高級タバコとして、国産の2倍くらいの高値だったので、そう度々は買えません。

結局、毎日1箱程度吸うのに手頃なタバコとしては、「セブンスター」に落ち着きました。

やがて、セブンスターのマイルド版として、国民的ベストセラーになった「マイルドセブン」が登場します。

適度な軽さと癖のない風味が、飽きが来ない最大の魅力かも知れません。その後長らくマイルドセブンを愛用することになりました。

ここまで書くと、年齢が分かってしまいそうですが、確かに昔に比べ、姿を消してしまった銘柄もあるのが惜しまれます。

■好みのタバコにも、こだわりがあった

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まあ、人の趣味嗜好は様々とは言え、現在販売されているタバコの種類は多数ありますが、風味の差が明確にあるようには思えません。

昔は、ライトタバコやメンソール系のタバコは、皆同じように思えたものですが・・・。

また、その頃から健康志向の風潮から、低タール・低ニコチンのいわゆるライトタバコが人気を集めるようになります。

しかし、それらは、個人的にはまったく口に合いませんでした。

何しろタバコの葉がよく詰まっておらずスカスカで、おまけに独特の癖のある風味で、なんとも不味い代物でしたから。

現在では、むしろライトタバコの方が全盛で、「~ライト」「~スーパーライト」etc…などと、皆見かけの健康志向に安心しているように思われますね。

ライトタバコだからと言って、健康に有害であることに変わりはないのに、です。

元来趣味嗜好にはこだわりのある私としては、せっかくタバコを吸うからには、それなりの吸い甲斐のある銘柄でないと満足感を味わえませんでした。

ライトタバコを口にすると、気持ちが悪くなり、1本吸い切れないほどです。

また、女性に人気のメンソール系も全くダメでした。禁煙するためのハッカパイプを咥えているのと同じだからです。

たまに、自分のタバコを切らして、友人に1本恵んでもらおうとする時、そのタバコが自分の嫌いな「チェリー」(独特の酸っぱ味があり、癖が強すぎて、好みが別れていたと思います)で、ひどくがっかりして遠慮せざるを得なかったこともしばしばありました。

どんなにタバコを吸いたい気分でも、好みでない銘柄のタバコは全く吸う気にはなれなかったのです。

「タバコなら何でもいい」という訳ではありませんでした。

次第に年齢を経るにつれ、より味わい深い銘柄を欲するようになり、いつの頃からかショートホープ党になり、そして、今からかなり以前に喫煙習慣が終わりました。

■経済的負担が禁煙につながる

タバコを止めたのは、「節約」のためというのが、直接的に大きなきっかけだったと思います。

決して高給取りではない我が身にとって、結婚して、子供が出来ると、何かと家計も大変になって、お小遣いも年々先細りになります。

節約するとすれば、飲み代、昼食代、缶コーヒー代、そしてタバコ代などを切り詰めるしかありません。

その頃のタバコ代は、セブンスターが1箱280円に、ショートホープが2箱300円(ショートホープは1箱10本入り)に値上がった時でした。

タバコの値段は、昔から幾度となく値上がりしてきましたから、結構な出費額です。1日300円としても、1ヵ月では9,000円になります。

1ヵ月の小遣いがわずか△万円というしがないサラリーマンにとっては、少しでも出費を抑える努力を強いられます。

もちろん家庭内では、喫煙は厳禁です。世の中には。部屋の外のベランダで吸う「ホタ族」なる哀しいお父さん連中もいましたが、私は、そこまでして吸う気にはなれませんでした。

結局、タバコ代を節約せざるを得なくなり、1日2箱だったのを2日で3箱へ、さらに2日で2箱、そして3日で2箱、というように徐々に吸う本数を削減していき、いつの間にか全然吸わなくなっても平気になっていました。

■いきなり禁煙ではなく、減煙から断煙へ

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おそらく、私の場合、ニコチンの依存度があまり大したものではなかったのでしょう。

アルコールの場合、体質によって強い、弱いの個人差があるのと同様に、タバコの場合も強い、弱いの差が影響するのかも知れません。

実際、タバコを全然受け付けない人もいれば、1日60~80本吸うヘビースモーカーもいるわけですから。

アルコール依存症の強い人は「アルコールなら何でもいい」と、酒がないときはエチルアルコールまで飲み干すというほどなので、タバコの場合も、銘柄にはこだわらず「吸えれば何でもいい」とまでになると、ニコチン依存の程度が相当進んでいると判断して良いでしょう。

結局、私の場合、いきなり断煙したのではなく、少しずつ喫煙本数を減らしていったのが功を奏して、結果的にいつの間にかゼロになっていました。

その間、吸いたい時はいつでも吸える環境にあったので、よけいなストレスやプレッシャーとは無縁でした。

だからこそ、逆に我慢しようと思えば我慢できたのでしょうね。

禁煙して何年経ったか、記憶も忘れがちになった今、紙巻きタバコや電子タバコを見ても、全く興味は感じませんね。」

以上。

 

いかがでしょうか。

そろそろ禁煙を考えている人達に、少しでも参考になれば、幸いです。

 

 

 

冷え症には、足と手のマッサージが効く!②ー手のマッサージ 

冷え症を抜本的に改善するには、血液が体内の隅々まで順調に巡るように体質改善を図る必要がありますが、それには相応の時間がかかります。

そこで、すぐにでも辛い手や足の冷えを解消する即効性のある手段が、手足をマッサージして、血行を良くすることです。

そこで、今回は、冷え症に効く手のマッサージ、さらに便利なマッサージ機などについて、お伝えします。

■冷え症改善に効果がある手のマッサージ

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手が冷える原因は、自律神経の乱れなどにより、体に行き渡る血液の量が少なくなってしまい、手や足など末端にまで血液の流れが行き渡りにくくなったことで、結果として、冷え症になってしまうのです。

冷えてしまった手を温めるには、血行を良くすることが最善策です。

そのためには、手を動かすことです。効果的な手の動かし方はいくつかありますが、一番手軽に始められるのが、マッサージです。

まず、両手をよく揉み合わせる「手揉み」から始めましょう。

この時、ハンドクリームを使うとより滑りが良く、お気に入りの香りのものであればリラックス効果も期待できます。

・ 冷えを解消するハンドマッサージ

1:ハンドクリームを手にの伸ばす。

2:指の側面をさする。

3:指をらせんを描くように揉む。

4:手の甲をさする。

5:手の平をさする。

6:手のストレッチをする。

・ツボ押しが効果的な、手の冷え取りマッサージ

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ツボ押しは、体がポカポカ温まってきて、血行を良くする効果があります。、

・手の甲側のツボ:陽池(ようち)

手首の付け根、真ん中ほどにあるツボです。

手を反らせて、シワになる部分の真ん中あたりにちょっと凹んだところがあるので、片方の手で挟むように持ち、親指で体の中心へ引き寄せるように押し、グリグリと回すように2~3分揉みます。

 これを、左右両方行います。

・手の平側のツボ:命門(めいもん)

小指の第二関節の真ん中にあるツボで、まずは強めに押し揉みしましょう。

何度も揉んでいるうちに、手足の末端がじんわりと温まってくることが実感できます。

このツボを刺激することで、血行促進効果が期待できます。

・手の平側のツボ:労宮(ろうきゅう)

手を軽く握った時に中指の先が当たる部分、親指の付け根と同じ高さにあります。

もう片方の手で挟むように手を持ち、親指の腹で押しましょう。

・指間穴(しかんけつ)・虎口(ここう)

親指の付け根の内側に虎口、そして人差し指から小指までのそれぞれの指の間の付け根に指間穴というツボがあります。

ツボの刺激の仕方は、単に指で押し込むよりも、親指と人差し指を使い、ツボをつまんで挟み込みます。

そして、少し力を入れて外側に向けて、引っ張って指を離します。

これを10回1セットで行い、そして反対側の手も同じようにツボを刺激しましょう。

・ツボ押しのポイント

ツボ押しは、冷たい手で行っても効果半減なので、まずは手を擦り合わせたり、マッサージして温めることから始めましょう。

手が温まってきたら、「ちょっと痛いけど気持ちいい」くらいの力加減でツボを刺激します。

力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸います。

大体1ヵ所につき10回ほど刺激すると、指先がじんわりと温かくなってきます。

温まり方がまだ物足りないという時は、もう少し回数をプラスしてみましょう。

刺激に対する最初の反応は個人差がありますが、刺激を繰り返していくうちに、刺激に対して反応しやすくなっていきます。

冷え症改善に、便利なマッサージ機の使い方

自分の手が届きにくいところでも楽にマッサージしたい時に、便利なのがマッサージ機です。

マッサージ機は、肩凝り・腰痛・ふくらはぎのむくみ・足裏の疲れなどを和らげるために、血流やリンパの流れを促すマッサージができる、忙しい現代人の強い味方です。

マッサージ機は、ツボやリンパを刺激してピンポイントで疲れを解消するものや、お風呂でも使用できるもの、全身をマッサージできるものと種類が様々あって、しかも日々進化しています。

・マッサージ機選びのポイント

マッサージ機は種類が豊富で、商品によって搭載されている機能も様々です。

自宅のみでの使用に適している大型のものもあれば、持ち運びできるほどの大きさのものもあります。

マッサージしたい場所や症状、価格によって選ぶべき機器の種類は異なるので、それぞれの特徴をあらかじめ十分把握しておくことが望まれます。

マッサージ機は、法律上「医療機器」に分類されているので、製造・販売は許可制となっています。

購入前に、許可取得済み製品かどうかを確認しましょう。

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・マッサージ機のタイプ

 ●フットマッサージャー:つま先やふくらはぎを覆う形状のマッサージ器で、足をほぐすことに特化しています。

フットマッサージャーには、大きく分けて2種類あります。

・エアーバッグに足を入れて、空気が入ったり抜けたりすることで、ふくらはぎに圧をかけるタイプ

ふくらはぎに圧がかかり、滞った水分を上へと押し上げていきます。

血流が良くなることで、足の凝りも改善され、質の良い睡眠をとることができます。

痛みもなく、心地良く行えるマッサージです。

・凸凹のローラーが回転することで、ふくらはぎをマッサージするタイプ

凸凹のローラーが回って、足の凝りをほぐしていきます。

また、足裏専用のタイプもあり、足の裏を刺激し、疲れやむくみを取ってくれます

●ネックマッサージャー:首を挟み込むタイプのマッサージ器で、肩や首、腰など、疲れを取りたい場所に当ててマッサージできるタイプです。

以前は、振動により筋肉をほぐすものが主流でしたが、最近ではもみ玉によるマッサージが受けられるタイプも登場しています。

●ハンディマッサージャー:手に持って使える小型のマッサージ器で、肩、背中、腰、足など、ほぐしたい部位にあてて使用します

●シートマッサージャー:座椅子の形状をしたマッサージ器で、首、肩、背中、腰など、広範囲をほぐすことができます。

●マッサージクッション クッション型のマッサージ器で、肩、背中、腰、足など、ほぐしたい部位にあてて使用します。大きさや形状は様々です。

その他、骨盤に巻きつける、頭にかぶる、目元を覆うなど、上記以外のタイプのマッサージ器もあります。

・マッサージ器とマッサージチェアの違いは?

マッサージチェアは、肩から腰、さらには脚や腕まで、ほぼ全身を座ったままでマッサージできる椅子型のマッサージ機です。

揉み玉やローラー、エアーバッグなどが搭載されており、本格的な全身のマッサージを求める方におすすめです。

ただし、全身を包み込んでくれる大きさと重量があり、設置するのに広いスペースが必要です、

大型で高価なマッサージチェアの方が性能面で勝りますが、マッサージ機は小型で安価なため、手軽に導入できます。

マッサージ機の正しい使い方

家庭用のマッサージ機は、あくまでその日の疲れを癒すためのものなので、プロが行うマッサージと違い、症状の根本的な解決にはなりません。

使用方法を間違えると、怪我につながる場合もあるので、正しい方法で使用しましょう。

マッサージ機には、15~20分を使用時間の目安にしているものがほとんどです。

これ以上同じ場所に使用し続けると揉み返しが起こったり、筋肉を傷つけてしまったりする恐れがあるので、長時間同じ場所に当てないように気を付けましょう。

無理に身体を押し付けようとすると、マッサージ機自体が壊れやすいのはもちろん、マッサージされている部分にもかえって負担がかかり、揉み返しや骨折などの原因となることもあります。

マッサージ機を使用する際は、自然に体を預ける程度の感覚で使用するようにしましょう。

疲労やストレスの多い現代社会で、次の日に疲れを持ち越さないためにも、お気に入りのマッサージ機を、一日の終わりのリラックスタイムに使用してみるのも良いでしょう。

 

いかがですか。

冷え症対策として、足や手のマッサージは即効性があるのが特徴です。

さらに、便利なマッサージ機を使えば、自らの手をあまり煩わせることなく、手軽にマッサージ効果を期待できます。

毎日、寝る前の習慣として、いろいろ試してみては、いかがでしょうか。

 

 

冷え症には、足と手のマッサージが効く!ー①足のマッサージ編 

冷え症を抜本的に改善するには、血行が順調に巡るように体質改善を図る必要がありますが、それには相応の時間がかかります。

そこで、すぐにでも辛い手や足の冷えを解消する即効性のある方法が、手足をマッサージして、血行を良くすることです。

そこで、今回は、冷え症に効く足のマッサージ、さらにマッサージオイルを使ったマッサージなどについて、お伝えします。

■冷え症改善に、足のマッサージで全身の血行を良くしよう。

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私たちの体が温かさを保てているのは、血液が熱を乗せて全身を巡っているからです。

けれども、様々な原因で血流が悪くなり血行不良になると、体の隅々の細胞まで必要な酸素や栄養素をしっかりと届けることができなかったり、老廃物を排出できずに体内に溜め込んでしまうこととなり、冷え症を始め、体の不調として様々な症状が表われてきます。

体の中でも特に冷えやすいのがで、血流が滞りやすいためです。

重力の関係で血液が溜まりやすい下半身は、重力に逆らって下から上に血液を送らなければならないため、他の場所よりも多くのエネルギーを必要とします。

けれども、足は心臓から最も離れているので、血行を促す心臓のポンプ作用の及ぶ力が弱く、血流の勢いが弱いため、第2の心臓といわれているふくらはぎの筋肉が心臓の代わりに血液を心臓へと戻す役割を担っています。

このため、運動不足などでふくらはぎの筋肉の機能が低下していたり、筋肉量が極端に少ないと、血液を心臓へ戻すことができず血行不良となり、足先が冷えたり、足がむくんでしまうようになるのです。

■全身の血行を良くするポイントは「足」にあり!

 太ももには全身の1/4の筋肉が集まっていることもあり、足は体内でも血流の多い部分です。

血流が多い上に滞りやすい足の血行を良くすることは、全身の血行促進にもつながり、冷え症改善に大きな効果を上げることになります。

足の血流を良くするために手軽にできるのが、マッサージです。

ここでは、足の血行促進に効果的で、簡単なマッサージ方法を紹介します。

・ふくらはぎのマッサージ

ふくらはぎ疲労していると、血流が悪くなり、水分が足に滞り、むくみから冷え症を引き起こしてしまいます。

ふくらはぎをマッサージするだけでも、血行はかなり良くなります。

血液を心臓に戻すのがポイントで、両手で足首を覆うように持ち、力を入れながらくるぶしからアキレス腱や膝に向かって、血液を上へ押し流すようにマッサージをします。

すると、滞っていた血液が循環し、冷えだけでなく、疲労解消、足の不快感やだるさ、むくみなどが改善されます。

ふくらはぎは疲労しやすい部分のため、できれば毎日、体が温まっているお風呂上がりに行うと効果的です。

・内もものマッサージ

 ふくらはぎに引き続き、膝上からももの付け根に向かって、マッサージをしていきましょう。

太ももを包むように、10分ほどさすって温めていきます。

次に、付け根に向かって、10分ほど掴み揉みしながら、マッサージしていきます。

足指のマッサージ

 足の裏を包み込むように両手で持ち、指先から付け根にかけて押しながら揉みほぐします。

次に、足指を1本ずつ根本から大きく回し、指と指を離すように前後に開いて揉みほぐします。

足指のマッサージが終わったら、手を添えて足首をぐるぐると回し、最後に足指をすべて持ち、外側と内側に曲げ伸ばします。

・足裏のマッサージ

 足の血行を良くし、足先の冷えを改善するには、足裏のツボを刺激するのも効果があります。

足裏には脂肪が少なく、熱さや冷たさがダイレクトに血管に伝わるため、足裏を温めるだけでも血行促進につながり、効率よく全身を温めることができます。

まず、座った状態で、左右どちらかの足をもう一方の足の太ももの上に置きます。

そして握り拳を作り、土踏まずの真ん中から拳の第二関節を使って円を描くようにこする感覚でマッサージしていきます。

この時、足裏の「湧泉(ゆうせん)」というツボをゆっくり押し上げるように3回程度押します。

位置は、土踏まずの前の方の中央にあって、足の指を曲げたときに最も凹む所です

このツボは、足の裏の「万能ツボ」とも言われ、代謝や血行の改善にも効果があります。

寝る前の足マッサージは、むくみ防止になる

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夜寝ている間に、足に水分が溜まると、自分の力では水分を押し上げることができないので、むくみやすく、ひいては冷え症につながります。

そのため、夜寝る前に足をマッサージするのは、血流を良くして、足に溜まった水分を押し上げるのに、とても効果的です

マッサージ後は、横になったままそのまま眠ることで、再度足に水分が滞るのを防ぎます。

また、お風呂に浸かりながら、足のマッサージをするのもよいでしょう。

足のトリートメント

お風呂上がりのボディケアのついでに、足のトリートメントも行いましょう。

トリートメントする際には、滑りの良いクリームや乳液などを使うと効果的です。

何も付けずに乾燥した肌の上からでは、指の滑りも悪く、肌に負担がかかりやすくなるからです。

・足のトリートメントの流れ

①手の平全体で優しく撫でるように、足先、足首から上に向かってクリームをなじませます。

②足の指の間に、手の指を入れ握手するようにして、ゆっくり足首を大きく左右に回します。

③そのまま、足を奥へ押してゆっくり5秒、手前に倒して5秒。

⑤片足ずつ、足首からやや圧をかけながら、ふくらはぎを通り、膝の裏の膝下リンパ節に流すようなイメージで動かします。

この時、足ツボも意識して押してみましょう。

冷え症に効くツボと言われる「三陰交(さんいんこう)」を息を吐きながら10秒間押した後、吸いながら10秒離します。

これを、3回程度繰り返します。

■マッサージオイルを使うと、さらにマッサージ効果が上がる。

クリームや乳液を使って足をトリートメントする他、マッサージオイルを使ったマッサージもおすすめです

マッサージオイルの選び方

 マッサージオイルは、植物性や動物性のもので自分の肌に合うものを選びましょう。

オリーブオイルであっても、純度の高いものであれば食用のものでもOKです。

アロマオイルは、香りによるリラックス効果もあるので、特におすすめです。

足のマッサージをする時、癒しの香りと保湿性のいいアロマオイルを使うと、リラックス&デトックス効果が増して、冷え症やむくみの改善に大きくプラスされます。

・アロマオイルの効果

アロマオイルには、抗酸化作用があり、保湿や肌のキメの改善、そして癒しの心理効果で気持ちを落ち着かせたり、スッキリさせたりと様々な効能があります。 

アロマオイルには、柑橘系・花のフローラル系・樹木系・ハーブ系・スパイス系などいろいな種類がありますが、組み合わせは何種類混ぜても大丈夫です。

また、アロマオイルによってそれぞれ効能も違うので、今必要な症状に合わせた効果のアロマオイルを混ぜるのがおすすめです。

冷え症におすすめのアロマオイルは?

  ・グレープフルーツ

 冷え・むくみ解消、血行促進、脂肪燃焼などに効果があります。

 ・レモン

 精神活性・気分高揚に効果があります。

レモングラス

 レモンより強めの香りを持っていて、代謝を上げて巡りの良い体を作り出すと同時に、精神的疲労を解消する効果もあります。

 ・スイートオレンジ

 冷え症改善、血行促進、リラックスなどに効果があります。

 ・ジンジャー

 冷え症改善、血流の活性化などに効果があります。

・マジョラム

 血行促進、肩こり、神経痛などに効果があります。

 ローズマリー

 心臓の拍動を強めるため、血行促進、冷え症改善、肩こりに効果があります。

 ・ジュニパーベリー

体を温め、冷えと余分な水分を取り除く効果があります。

・アロマオイルを使用する際の注意点

マッサージする時は、好みのアロマオイルを3種類くらい選び、水溶性ジェルなどに1滴ずつ混ぜて使います。

アロマオイルは、香りがキツかったり、皮膚への刺激が強いものもあるので、使う量はごく少量がおすすめです。

体質によってアロマオイルが合わない場合があるので、肌の弱い人は必ず使う前にパッチテストをするのがよ良いでしょう。

・皮膚刺激のあるアロマオイル

シナモン、ジンジャー、ブラックペッパー、ペパーミント、レモン

・敏感肌におすすめなアロマオイル

ラベンダー、ローズ

■冷え症や足のむくみを解消する、アロマオイルマッサージのやり方

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1.寝る前に行う

 体がリラックスしている入浴後が、オイルマッサージに適したタイミングです。

体が温まっているため、オイルの浸透性も良く、肌がスベスベになります。

2.手を清潔にする

 マッサージを行う時には、手を洗い、清潔な状態にします。

爪が伸びていると、肌を傷める原因になるので、きちんと切っておきましょう。

3.例:ふくらはぎのマッサージのやり方

①.片足ずつふくらはぎ全体にオイルを塗り、足の前面のつけ根から甲に向かってマッサージしていきます。

力を加えずに、やさしく両手を移動させるのがポイントです。

②.足の甲までマッサージしたら、今度は足の背面を両手で包み込むようにして、足首から膝に向かってふくらはぎの内側を、親指を滑らせながら軽く押したり揉みながらマッサージしていきます。

③.次に、足の指を1本ずつ指のつけ根から指先に向かって、らせんを描くように親指を回しながらマッサージします。

④.③と同様のマッサージの仕方で、今度は親指を交互に動かしながら足の裏をマッサージします。 

4.マッサージが終わった後のケア

 マッサージ後は、オイルを拭き取らずにそのまま床につきましょう。

眠っている間にオイルが浸透するので、朝目覚める頃にはスベスベ肌に。ただし、ベタつきが気になるようなら、ティッシュペーパーなどで軽く押さえて余分な油をふき取りましょう。

香りのあるオイルを使うことで、肉体的な緩和だけでなく、精神的なリラクゼーション効果も期待できます。